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パリ最新情報「新旧一緒が面白い。パリの街のリアルとは?」 Posted on 2023/05/23 Design Stories
古い街並みと、最新ショップの融合が見事なパリ。
建物の高さに規制があったり、灰色の屋根を維持したり…と現在でも厳しいルールがあるのだが、そんなルールを守りながら、一部の路面店は現代風に様変わりしている。
※パリ、マレ地区。
たとえばパリの「モダン」なカフェがそうだ。
オスマン様式の街並みを見ていると、たまに目に入ってくるそれは、NEW YORKやTOKYOの最新スポットを思わせる。
“7 jour/7”、つまり毎日営業で、テイクアウトに特化しているのも特徴だ。
テラス席はほんの少し置かれているだけで、光を存分に取り入れたガラス張りの店構えが印象的である。
こうしたモダンカフェはSDGsにも力を入れている。
厳選されたオーガニックのコーヒー豆、アーモンドやソイラテの使用、ベジタリアンのフードメニューなど、環境に優しい素材はマスト事項。
マイカップの持ち込みも歓迎されている。
しかしもちろん、ギャルソンのいる古き良きカフェも健在だ。
古いものを尊重しつつ、時代を反映した多様なカフェがパリでは増えている。
レストラン、バーもモダンに進化している。
世界中の敏腕シェフが集うパリでは今、若手の活躍が目覚ましい。
特に最新のバーなどは、現代パリジャンの好みを反映しているようだ。
彼らが営むバーの内装はシンプルで、看板も出していない所が多い。
料理もタパスといったシェアスタイルを取っており、モダンカフェと同様、ボーダーレスな雰囲気に包まれている。
※パリ11区、パリジャン・パリジェンヌ御用達のバー。
※一方、古いバーの外観。
※古き良きホテルのバーはシックな雰囲気。
フランスの人々はインテリアや内装に「モダン(Modern)」という言葉をよく使う。
古いものに敬意を払っているのは確かだが、現代型デザインへの憧憬というのも確かにあるようだ。
しかしパリの建物は取り壊せない。
そのため、新旧融合のリノベーション技術に彼らのセンスを見ることができる。
※パリ6区、歴史的建造物に指定された店。精肉店としてオープンしたが、20世紀初頭には作家マルセル・ベアリュが書店を経営していた。現在は店名をそのまま引き継いでカフェに。内装はヘルシーで新しい雰囲気。
※パリのアートギャラリー兼オフィス。
建物の取り壊しができない分、リノベーションのセンスが光るパリ。
若手表現者を受け入れる寛容さもあって、昨今はマレ地区を中心に、新世代が活躍する場所として発展している。(チ)
※19世紀から続くパリのショッピングモール。
※パリ近郊、ラデファンスの新しいショッピングモール。