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欧州最新情報「欧州でも多発。フィッシング詐欺−巧妙な手口に要注意!」 Posted on 2023/05/15 Design Stories
日本でもフィッシング詐欺が話題になるが、ここドイツでも同じような手口の詐欺が多発している。自分は騙されないと思っていたが、最近、良くできた偽サイトにうっかりひっかかりそうになった。
先日、携帯に「ドイツポスト:あなたの荷物に関税(2.99ユーロ=約450円)がかけられています。支払いは以下のアドレスからできます。」というSMSが届いた。
このところ関税がかかるようなものをドイツ国外から買った記憶はない。しかも、送信元の番号が +33フランスの国番号なので、ドイツポストのSMSがどうしてフランスの番号から?と一瞬頭に疑問がよぎった。
しかし、誰かが何かを送ってくれたのかも?最近、関税を厳しくする、というニュースも見たし…と思い直した。
そして、リンクにアクセスしてみたところ、名前、住所、電話番号を入力する画面が表示された。
ロゴのデザインも色もドイツポストのものと瓜二つ。しかも注意書きとして、「配送を承認するには2.99ユーロ(約450円)をお支払いください。2日間は無料で保管できますが、それ以降は1日につき1.49ユーロ(約230円)の保管料が必要となります」と書いてある。
2日を過ぎると保管料がかかるなら急がなくては、と入力していたら、電話番号の入力欄でおや?と思うことがあった。
携帯番号が最後まで入力できないのだ。ドイツの携帯番号は通常11桁もしくは12桁だが、10桁しか入力できない。おかしいな、と思いつつ、10桁だけ入力して次に進んだところ、支払い情報を入力する画面に。
カード番号、カードの有効期限、セキュリティコードの入力が必要となっている。
ここまできてさすがにこれはおかしいかも?と思い、入力を中断。ネットでドイツポストの保管料等を調べてみることにした。
その結果、このような類の詐欺が多発しているようで、ドイツポストの公式サイトからも警告が出ていた。
今回、私はリンクをクリックしてしまい、保管料がかかるという注意書きを見てあせって思わず自分のクレジットカード情報を入力するところだった。
幸い最後まで入力しなかったが、リンクにアクセスした時点でウィルス等に感染していたかもしれないと思うと、いかに自分が浅はかだったかを反省した。
自分は大丈夫、と過信せずいつでも警戒心を持つことが大事と痛感させられた一件だった。(マ)
※先日、フランスでは、デジタル空間を安全かつ規制することを目的とする法案が採択された。マクロン大統領はInstagramでこの手の詐欺について注意を促している。