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パリ最新情報「パリの夜の街も再開、人々は戻るのか?」 Posted on 2020/07/11 Design Stories  

7月になって、パリのクラブなどが再開し始めた。中には出会い系など風俗系の店も多い。そのような店はパリ市内各地に潜んでいる。クラブ通いを生きがいにしているリリー嬢(29)は、今、夜の街に戻るかで、悩んでいる。毎日、夜になると仲間たちから誘いの電話やメールがある。しかし、感染が怖い。クラスターが発生しないか、心配をしているという。ドキュメンター番組はリリーと共に市中にある小さな地下クラブへと潜入した。密閉された狭い空間、一階にはバーカウンターがあり、奥にはダンスホール、上の階には出会い系のソファ席が並んでいる。ダンスホールでは大勢の若者たちが踊り狂っていた。社会的距離はほとんどない。受付で多くの人がマスクを外し、着飾ったドレスに着替えて、入場をするのだ。リリーは、この中に多くのウイルスがあることを、みんな知っていながら欲望に勝てない、と心配の声を発する。彼女は悩んだ挙句、店を後にした。



ペイ・ド・ラ・ロワール地域、マイエンヌ県で感染爆発が起こり、30万人の人々がPCR検査を受けることになった。ドライブスルー方式などの検査が行われ、全住民を対象にした検査が開始されている。虱潰しでコロナ陽性者を見つけ出そうとしているのだ。フランスは7月に入り、下水道から再びコロナが検出され始めた。ロックダウン終わりの頃には消えていたのに・・・。ピチエ・サルペトリエール病院の医師は警告する。確実にウイルスが市中に戻りつつある。市民は警戒しないとならない。密閉した空間ではマスクを外してはならない、と。フランスのオリビエ・ベラン健康相も第二波の襲来が近づきつつあることを認め、国民に予防措置を徹底するように訴えた。しかし、専門家たちはフランスがメルボルンやリスボンのように再ロックダウンには今のところ踏み込まないだろうと分析する。騙し騙し、経済と折り合いをつけながら、コロナを封じ込めていくのではないか、と政府の姿勢を想像している。




そんな中、一部の若者たちの中には、パリでの仕事をやめ、パリを離れ、南フランスなどに移住する人たちが増え出した。パリ市内の不動産売買は停滞しているが、地方は逆に活況なのである。BFMテレビで昨夜放送されたドキュメンタリー番組では若い人々がこれまでの価値観を捨てて、仕事をかえ、都会を離れ、コロナに脅かされない人間らしい生活を求めて、田舎の広い家を求めて移住する姿が映し出されていた。ロックダウン中に看護師として頑張ったステファニーさんは政府から数日の期間不足でボーナスがもらえず、抗議デモに参加した。リスペクトされなかったことがきっ掛けになり、彼女は結局、看護師を辞める決意をした。東京女子医大の看護師さんたちが辞めるというニュースに似ている。フランスの感染者数が再び急拡大しつつある今、人々はこれまでの生き方を見直し、新しい価値観のもと、人生を見つめ直しつつある。

パリ最新情報「パリの夜の街も再開、人々は戻るのか?」

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