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パリ最新情報「閉幕を迎えたパリ五輪。史上初、参加型のオリンピックでは皆が笑顔に!」 Posted on 2024/08/13 Design Stories  

 
17日間にわたる忘れられない競技のあと、2024年パリオリンピックは8月11日に幕を閉じた。
開会式からたくさんの話題を集めた今大会だったが、開催地パリでは、競技会場だけでなく一般の沿道でも大変な盛り上がりを見せていた。参加した人々にとっては、メダルの結果以上に思い出に残る夏になりそうだ。
 

パリ最新情報「閉幕を迎えたパリ五輪。史上初、参加型のオリンピックでは皆が笑顔に!」

※柔道・レスリングの競技会場だったシャンド・マルス・アリーナ。



 
自転車ロードレースやマラソンなど、いくつかの競技が一般の道路で開催されたパリ五輪。これにより序盤は静かだった街も、日を追うごとに熱い空気に包まれていった。
たとえば8月4日に開催された自転車ロードレース競技では、沿道での観戦客が50万人を超え、今大会最高の人出を記録したという。
トライアスロンやマラソン競技も同様で、早朝の開催にもかかわらずたくさんの人が沿道に詰めかけていた。
 

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こうした熱狂に対し、仏メディア「ici」は、「フランス国民の並々ならぬ熱意」と前置きした上で、「フランス人の58%がオリンピックに熱中した」という調査結果を明らかにした。
開催前の調査結果が「無関心(48%)・懐疑的(32%)」であったことを考えると、オリンピックに対する見方が前と後でかなり変わっていたようだ。
 



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※マラソン競技とまったく同じコースを走るイベント「みんなのマラソン」

 
また、閉会式前日の10日夜には、今大会の一大イベント「みんなのマラソン(Marathon pour Tous)」がパリで行われた。
これは実際のマラソン選手と同じコースを、一般ランナー20,024人が走るという特別なイベントだ。
参加資格は一定の基準を満たしていれば、パリ市民でも外国人でも誰でもOK。マラソンの部(42,195km)と10kmの部があり、合計で4万人以上が参加したという。
 

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※みんなのマラソンは、オリンピックの歴史上で初めてアマチュアにも門戸が開かれた、前例のないイベントだった。



 
順位も、タイムも関係なく開催された「みんなのマラソン」だったが、参加したランナーからは「オリンピックのマラソンに参加しているような気分だった」「これほどの熱狂を見たことがない」と、沿道の観衆を称賛する声があがった。
実際に、コースとなったルーブル美術館前では、夜遅くまで多くの人が集まっていた。気球の聖火台を前に、「こうした雰囲気はもう二度と味わえないだろう」とつぶやく人もいたほどだ。
 

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※パリオリンピック終盤の8月10日夜、ルーブル美術館前。

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※歩行者天国が続く一部のシャンゼリゼ大通り。



 
今回のパリ五輪は、競技会場はもちろん、普段の道がオリンピックロードになることで、非日常を味わえた大会だったと思う。開催前のピリピリした雰囲気も、アスリートたちの活躍によりいつの間にか消え去っていた。

2024年パリ大会はこの後、8月28日からのパラリンピックに向けて約2週間の準備期間に入る。
11日に行われた閉会式では、大会の警備を担当した警察・憲兵・消防、そして4万5千人のボランティアに感謝の意が述べられたあと、これまでの熱狂を惜しむかのように、米国ロサンゼルスへとバトンが渡された。(チ)
 

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