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パリ最新情報「パリ・オペラ座に真っ赤なコスメが登場、植物の染料が元に。」 Posted on 2023/10/01 Design Stories
9月、パリのオペラ座に、真っ赤なコスメシリーズ「Rouge Opéra(ルージュ・オペラ)」が加わった。
登場したコスメは、染料からパッケージに至るまですべて植物由来だ。
これは「妊娠中の女性にも安全な化粧品を」と考えたフランス人女性、エロディー・カルパンティエ氏が率いるコスメブランド、「ル・ルージュ・フランセ(Le Rouge Français)」と、オペラ座のコラボレーションにより実現した。
アンバサダーは現役のバレエダンサーで「エトワール※」でもある、アマンディーヌ・アルビッソン氏が務める。
※エトワール…オペラ座バレエ団の最高位ダンサー。
※現在、改装工事中のパリ・オペラ座。
オペラ座のブティックに置かれたコスメは、全部で7種類。
口紅(赤、ケース有りとなし)、チーク&リップ(赤)、ネイル(赤)、リップオイル、マルチバーム、マスカラ・・・と、オペラ座を象徴するカラーである「赤」を基本に、植物由来のやさしいアイテムが並ぶ。
「Rouge Opéra(ルージュ・オペラ)」の口紅は、アカネの根を染料としている。
しかし植物由来は口紅だけにとどまらない。写真の真っ赤なケースは「植物レザー」で、リンゴの皮を原料にしているそうだ。
それも、リンゴジュース製造の際に捨てられてしまう、皮の部分を利用しているのだという。
※同じく、アカネの根を染料としたチーク&リップ。
そんな「Rouge Opéra(ルージュ・オペラ)」は、プラスチック容器にも「ノン!」を突きつける。
一見、プラスチックにも見える透明容器はなんと、ヒマシ油をベースにした植物素材で、リサイクルも可能なのだとか。
アンバサダーを務めるバレエダンサーのアマンディーヌさんは、公演前の美容を非常に大切にしているという。
また普段、オペラ座にはプロのメイクアップアーティストがいるが、エトワールである彼女は楽屋で役柄に集中するため、自らメイクを施すのだそうだ。
しかしアマンディーヌさんもステージを降りれば、他のパリジェンヌと同じように「素肌に口紅だけ」というナチュラル派。
一児のママでもあるため、化粧品には妊娠中から気を配っていた。
※オペラ座のブティック、試着室も赤でまとめられている。赤はオペラ座の設計者、シャルル・ガルニエが採用した色。
植物由来、ビオ、すべてがフランス国内で作られている。
この3つをメイクアップ製品に落とし込むのは簡単なことではないが、パリジェンヌのメイクのニーズは今、スキンケアと同様、ナチュラル由来なものへとシフトしている。(こ)