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パリ最新情報「ヴェルサイユ宮殿でのオリンピック馬術競技、概要が明らかになる。チケット情報も」 Posted on 2022/08/02 Design Stories  

 
2024年パリ五輪・パラリンピックの開催を2年後に控え、フランスではイベントの概要が少しずつ明らかになり始めている。
これまでセーヌ川で開催される開会式の詳細、チケット情報などが新たに発表されているが、7月25日にはヴェルサイユ宮殿で行われる馬術競技の概要が初めて明かされた。

パリ五輪における馬術競技の会場がヴェルサイユ宮殿になる、と発表されたのは、ちょうど一年前の東京オリンピック閉会式典の最中であった。
あれから丸一年、宮殿のあるヴェルサイユ市は町をあげて整備に取り掛かっている。
 



パリ最新情報「ヴェルサイユ宮殿でのオリンピック馬術競技、概要が明らかになる。チケット情報も」

 
ヴェルサイユ宮殿は、1979年にフランス国内で初めてユネスコ世界遺産に登録された歴史的建造物だ。
絢爛豪華な宮殿もさることながら、それ以上に見応えのある巨大なヴェルサイユの庭園は“フランス式庭園”の最高傑作とさえ言われている。

パリ五輪では宮殿をバックに、この美しい庭園が馬術競技の会場となる。
2023年春にこちらで完成が予定されているのは、約3万人収容の屋外スタジアムと2つの巨大スクリーンだ。
宮殿内にもともとあった運河を眺めるようにスタジアムは建設され、競技場内には左右対称に美しく整えられた植栽も登場する。
 

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パリ最新情報「ヴェルサイユ宮殿でのオリンピック馬術競技、概要が明らかになる。チケット情報も」

 
ヴェルサイユ市長のフランソワ・ド・マジエール氏は、「私たちの目的は、ヴェルサイユの敷地内に競技場を置くことで、世界中の視聴者にこの素晴らしい遺産と文化の恩恵を受けてもらうことです」と述べている。
そのため2024年の大会時には、競技だけでなくヴェルサイユ宮殿内の貴重な映像も放映される予定があるとのことだ。

実際、過去のヴェルサイユ宮殿内にはヨーロッパ最大の馬小屋があり、約2,000頭の馬が飼われていた。
この場所が馬術競技に最もふさわしいという事実も含め、フランス中世の歴史に触れる良い機会となるだろう。
 



パリ最新情報「ヴェルサイユ宮殿でのオリンピック馬術競技、概要が明らかになる。チケット情報も」

 
またヴェルサイユ市は、オリンピックの「その後」にもフォーカスしている。
競技会場は大会終了後に解体されるが、ヴェルサイユにある乗馬クラブは場所を受け継ぎ、エコロジーに特化した新しいインフラを整備するという。
パリ-ヴェルサイユ間の路線も伸びており、7月19日にはヴェルサイユ庭園の目の前にトラム13番線のアレ・ロワイヤル駅が開通した。こうしてヴェルサイユ宮殿の周辺は、オリンピックが終了した後も国内外の来客を迎え入れる準備を進めている。

なお観戦チケットの販売は2023年5月からで、価格は24ユーロ(約3,360円)となることも発表された。
これはパリ五輪委員会が7月末に明らかにしたもので、ヴェルサイユの馬術競技に限らず、一般予約1300万枚のうち100万枚近いチケットが24ユーロで提供されるという。
決勝戦などの価格設定はもう少し高額なのだが、パリ五輪委員会が明かした内容によると、チケット全体のうちほぼ3分の1が100ユーロ以下、そして90%以上が200ユーロ以下の価格で販売されるとのことだ。
販売は全て公式オンラインチケットのプラットフォームからで、複数の競技を観戦したい人のために、3種目以上からなる「オーダーメイドパック」の販売も予定されている。

ただパリ五輪の懸念事項はここにきて増えつつある。
それは記録的なインフレの影響、治安、そしてパリの猛暑だ。
インフレのため人件費などが高騰し予算が圧迫されていることや、開会式での治安問題、パリの猛暑がどれだけ選手や観客に影響を与えるかなどが、フランス国内外で懸念されているという。

このためマクロン大統領は7月25日に大統領府で会議を開き、対策として支出を削減せざるを得ないことを仏メディアに報告した。
心配される治安については、治安部隊に加え、民間の警備員1万7000人以上を雇う必要があると報告され、今後はこうした課題への対応が焦点となる。
問題は山積みではあるが、2024年のパリ五輪はヴェルサイユ宮殿をはじめ、視覚的にも素晴らしいスペクタクルとなることが期待される。(大)
 

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