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パリ最新情報「無料で見学できるパリの美術館、一挙ご紹介!」 Posted on 2023/10/24 Design Stories
印象派から現代美術、ピカソやロダンといった巨匠たちの美術館まで、パリには大小合わせて約200の美術館と、1000のアートギャラリーがあると言われている。
至高のコレクションはもちろん、その外観もまるで芸術作品のようなパリの美術館。
なかでもルーブル美術館、オルセー美術館、国立近代美術館(ポンピドゥーセンター)は「三大美術館」と呼ばれ、訪れる人の数も世界最大級だ。
しかしながらパリには、年間を通していつでも無料の美術館がある。
無料とはいえ、その多くは驚くほどの見応えで、芸術家たちの暮らしの息吹を伝える「邸宅美術館」も存在する。
パリの辿った歴史とともに在り続ける美術館。
現地に行けば作品の素晴らしさだけでなく、アーティストたちの苦楽まで伝わってくるようで、面白い。
ヴィクトル・ユゴー記念館(Maison de Victor Hugo)
パリ4区、ヴォージュ広場にあるメゾン・ド・ヴィクトル・ユゴーは、フランス人作家ヴィクトル・ユゴーが暮らしたアパルトマンを記念館としている。
ユゴーはここで1832年から1848年まで暮らし、『 レ・ミゼラブル』の始まりである『ルイ・ブラス』などを執筆した。
ユゴーは装飾美術家としての才能も持ち合わせていたという。
アパルトマンの内装には、その才能が遺憾なく発揮されている。文豪のセンスが光る美しい記念館だ。
常設展:無料
住所:6 place des Vosges, 75004 Paris
カルナヴァレ美術館(Musée Carnavalet-Histoire de Paris)
無料の美術館のなかでも、見応えたっぷりなのがこのカルナヴァレ美術館。
カルナヴァレ美術館は、パリの歴史や芸術を後世に残すために作られた美術館である。
フランス革命期の貴重なコレクションが集結しているほか、作品の10%は子どもの目の高さに合わせて展示されている。
一日では制覇できないほど大きな美術館だが、古代から20世紀まで、首都パリが建設される様子を無料で見学することができる。
常設展:無料
住所:23 rue Sévigné, 75003 Paris
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コニャック・ジェイ美術館(Musée Cognacq-Jay)
カルナヴァレ美術館近くにあるコニャック・ジェイ美術館では、主に18世紀の美術品が展示されている。
コレクションはパリ右岸の百貨店、ラ・サマリテーヌの創始者夫妻により市に寄贈された。
邸宅の美しさもあって、18世紀にタイムスリップしたような気分に。
常設展:無料
住所:8 Rue Elzevir, 75003 Paris
ロマン主義美術館(Musée de la Vie romantique)
モンマルトル近く、住宅街にたたずむ小さな美術館。
このロマン主義美術館は画家アリ・シェフェールが暮らした家だった。
近所に住むショパンやジョルジュ・サンドもここを訪れており、邸宅は芸術談義の場となっていた。
こじんまりとした邸宅美術館に寄り添うのは、元温室だったというカフェテラス。テラス席は地元パリジャンの憩いの場にもなっている。
常設展:無料
住所:16 Rue Chaptal, 75009 Paris
フラゴナール香水美術館(Musée de parfum Fragonard)
フラゴナール香水美術館は、パリ・オペラ地区にある珍しい「香水の美術館」。
ここでは香水の歴史や、新旧・香水の作り方についてを学ぶことができる。
香水の国フランスならではの奥深い美術館は、フランスのフレグランスメゾン「フラゴナール」の提供によるもの。
見学時間は30分〜45分ほどで、英語orフランス語のガイド付きツアーとなる。
入場無料
住所:3-5, square de l’Opéra Louis Jouvet, 75009 Paris
パリ近代美術館(Musée d’Art Moderne de Paris)
セーヌ川沿いにあり、エッフェル塔からも近いパリ近代美術館には、1920年代から現代まで1万5千点以上の作品が集まる。
こちらの常設展ではピカソ、モディリアーニ、マティス、藤田嗣治など名だたる芸術家の作品が展示されている。
広々とした館内でモダンアートを楽しみたい時に。
常設展:無料
住所:11 Avenue du Président Wilson, 75116 Paris
ブールデル美術館(Musée Bourdelle)
こちらはロダンの弟子だったアントワーヌ・ブールデルの美術館。
2023年3月にリニューアルオープンを果たした。
メインの彫刻アトリエはブールデルの意思に沿って忠実に再現され、彫刻家の仕事場、創作の場を垣間見ることができる。
無料とは思えないほど多くの作品群に圧倒される。
常設展:無料
住所:18 rue Antoine Bourdelle, 75015 Paris
バルザック記念館(Maison de Balzac)
バルザック記念館は、パリで活躍した小説家オノレ・ド・バルザックの邸宅を美術館としたもの。
バルザックは1840年から1847年までここで暮らし、多くの長編小説を執筆した。
美しく整備された庭はカフェになっており、学生向けの朗読会が定期的に行われている。
常設展:無料
住所:47 rue Raynouard, 75016 Paris
プティ・パレ(Petit Palais)
パリ8区、シャンゼリゼ通りとアレクサンドル3世橋のあいだに位置するプティ・パレは、1900年のパリ万博で作られた建物を使用している。
建築物としての評価も高い。
広大な空間にはさまざまな作品が展示されており、ドラクロワ、セザンヌ、モネなどの絵画のほか、ルイ15世時代の調度品、陶磁器、タピスリーなど多岐にわたる。
回廊にぐるりと囲まれた中庭も一見の価値あり。
常設展:無料
住所:Avenue Winston Churchill, 75008 Paris
その他、警察博物館(Musée de la Préfecture de Police)、国立レジオン・ドヌール勲章博物館(Musée de la Légion d’honneur)、ザッキン美術館(Musée Zadkine、ロシア出身の彫刻家の美術館)など、ユニークな美術館が年中無料で解放されている。
また毎月第一日曜日・ヨーロッパ文化遺産の日には、上記以外でも無料になる美術館が多い。
ルーブル美術館、コンシェルジュリー美術館、サント・シャペル美術館など、26歳以下の若者はいつでも無料となる美術館もある。
(欧州経済地域居住者対象)
※パリの美術館は無料でも公式HPからの事前予約がおすすめです。(チ)