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パリ最新情報「マクロン大統領、コロナウィルス陽性反応」 Posted on 2020/12/17 Design Stories  

フランス共和国大統領、エマニュエル・マクロンがコロナウィルスに感染した。
初期症状を認めてすぐに検査をしたところ、陽性反応が確認されたという。フランス史上最年少の39歳で大統領当選、43歳になった今でも健康そのものであった若き大統領のコロナ陽性のニュースに、フランスは騒然となっている。

12月22、23日に予定されていた大統領のレバノン訪問はキャンセルとなったが、陽性が発覚する日までの公務で接触した人々、エリゼ宮の大臣たちはもちろんだが、特に昨日16日に昼の会食をしたポルトガルのコスタ首相へも、食事中にマスクを外していたということで心配の声が上がっており、彼らはすぐにでもPCR検査を行うはずだ。マクロン大統領は少なくとも7日間の隔離生活に入り、隔離中も、人との接触を避けつつ公務を継続すると発表している。

濃厚接触者とされるカステックス首相は7日間の隔離期間を設けると宣言し、同じく濃厚接触者とされるマクロン大統領の妻、ブリジット・マクロンも同様に7日間の隔離生活となった。ブリジットはすでにPCR検査を受け、陰性と確認されている。ブリジットは今年10月22日にも、コロナ陽性が発覚した人とコンタクトがあったとして検査を受けているが、その時も陰性であった。健康とはいえ67歳と若くはない年齢、夫の心配と自身の発症への懸念。孤独で不安な隔離生活を余儀なくされた。

パリ最新情報「マクロン大統領、コロナウィルス陽性反応」



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今、テレビでは、マクロン大統領はどこから感染したのか? 議会に通っている議員のどこまでを接触者とするべきか? カステックス首相とブリジット夫人の他に隔離するべき人物はいないのか? と様々な議論が飛び交っている。
これを書いている最中にも、昨日16日に10人近くの大臣などと共に夜の会食をしていたというニュースが入ってきた。当夜その場にいた関係者は、「エリゼ宮内の大部屋に長い長いテーブルを置き、一人ずつの距離は3メートル近くあったから問題ないはずだ」とした上で、「まさかあの時すでに感染していた可能性が高いとは信じられない。大統領は健康そのものだった」と驚きを隠せない様子で語った。

2020年、世界中の人々を混乱の渦に巻き込み、フランスの中枢をも侵し猛威を振るうコロナウィルス。若き大統領の1日も早い回復を願う。(山)

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