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パリ最新情報「パリ生活の実態・最新版!パリ市民のリアルな現状とは」 Posted on 2024/04/23 Design Stories  

 
INSEE(フランス国立統計経済研究所)が発表した最新データから、パリに暮らす人々の「リアルな現状」が明らかになった。
これは2023年末までの調査をまとめたもので、パリ市民の出身地や生活水準、持ち家か借家か、車に乗るか乗らないかなど、現実的な内容となっている。
パリ市役所も公式に発表した詳細を、ここでご紹介したい。
 

パリ最新情報「パリ生活の実態・最新版!パリ市民のリアルな現状とは」



 
・多様な出自

パリ市の人口は現在、213万人強であるが、そのうちパリで生まれたのはわずか30%に過ぎず、28%がフランスの地方出身、25%が外国出身であることが分かった。
なおフランスの地方でトップとなったのは、オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ(リヨンを含む中央フランスの地域圏)出身者。
次いでヌーヴェル=アキテーヌ(ボルドーを含む大西洋沿岸の地域圏)出身者、グラン=エスト(ストラスブールを含むフランス北東の地域圏)出身者と続く。
なお住民の25%が外国生まれということだが、トップはアフリカ(45.5%)で、2位がヨーロッパ出身(26.2%)、3位がアジア出身(18.9%)となった。
こうした多様性は、コスモポリタン都市パリのいちばんの特徴だと言える。

・パリ15区に集中する人々

パリ15区の人口は227,746人で、人口密度が最も高い。(次いで20区、18区)
最も人口の少ない地区はパリ中心部に位置し、観光名所の多い1区、2区、4区であった。
しかしながら、パリの人口は5年連続で減少している。今後は徐々に増加する見込みだというが、2050年にはパリ市民の約4分の1が60歳以上となる予定。
 

パリ最新情報「パリ生活の実態・最新版!パリ市民のリアルな現状とは」



 
・少数派の持ち家

パリは依然として賃貸住宅が多く、多様な社会構造を形成している。
一方で自宅を所有しているのはパリ市民の33%。この数字はフランスの他の主要都市に比べてだいぶ低い。
また最近ではドル高の影響も大きく、パリの不動産市場がアメリカ人客で賑わっているという。2023年にはアメリカ人がパリ・アパルトマンの購入者(外国籍)の4分の1を占めるようになった。

・プロフェッショナルの街パリ

フランスの首都パリには、管理職や専門職の人々が多く暮らしている。その比率は2023年12月末の時点で、労働人口の45%を占めている。
 

パリ最新情報「パリ生活の実態・最新版!パリ市民のリアルな現状とは」

 
・対照的な生活水準

ところが、貧困が蔓延しているのもパリの現実だ。
パリ市民の生活水準の中央値は他地域よりも高いものの、貧困は依然として現実のものとなっており、人口の15.4%が貧困ライン(月1,120ユーロ以下)を下回っている。
こうした経済格差は、首都パリにおける複雑な共存の構図を描いている。
 



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・ますます希少になる自動車

パリでは現在、自動車の所有率が34%になっている。これは主要都市の中でも際立っており、リヨンの61%やマルセイユの67%よりもはるかに低い。
ここで代替となっている移動手段が自転車だ。自転車利用者は、パンデミックをきっかけとしてパリ市内で爆発的に増えた。今では自転車専用レーンで渋滞が起きるようになっている。
この自転車ブームはまだまだ続いており、2026年までにはパリ市が「100%自転車で移動できる街」になるという。

上記した現実的な内容のほかには、英語話者が格段に増えてきたこと、インフレにより素朴な余暇を楽しむ人が増えていること、パリのあちこちで緑化が進んでいることなどが挙げられるだろう。
なお最近では、パリが「人口50万人以上のヨーロッパで最も住みやすい都市」のランキングで2位に選ばれたそうだ。※カナダのコンサルタント会社調べ、2024年4月。1位はロンドン、3位はベルリン。(こ)
 

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