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パリ最新情報「急にどのチャンネルも新聞も日本の話題ばかりになってきた」 Posted on 2021/05/17 Design Stories  

開催まで二か月と迫った東京オリンピック。
ここにきて海外メディアがその日本のコロナ対策に対して、強い懸念と疑問を報じ始めた。
フランスでもっとも聞かれている報道ラジオ、FRANCEINFOは、朝からずっと東京特派員、カリンヌ・西村氏のレポートを繰り返し報じた。
医療従事者や街の人々の声が日本語でラジオからあふれ出ている。
接種の遅れやオリンピック開催に反対する東京都民の声などを細かく伝えていた。

一方、フィガロ紙は、宝島社が5月11日に読売、日経、朝日の朝刊に同時掲載した意見広告について、強い関心を寄せている。
宝島社の意見広告は、子供が竹槍をもつ戦時中の写真に「ワクチンもない。クスリもない。タケヤリで戦えというのか。このままじゃ、政治に殺される」というキャッチコピーが躍っているものである。
国内向けの意見広告だろうが、この広告そのものが、フランス人読者に少なからずインパクトを与えることに成功している。
その結果、多くの日本人がオリンピックを受け入れていない印象を海外に広めることとなった。



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ワシントン・ポスト紙によると、現在、日本の接種率は、1回接種をした人が3%、そして2回接種を終えた人が1%だとか・・・。
100人当たりの接種回数によると、世界で124位という順位(NIKKEIによると120位くらい)。
これは、国情不安定なミャンマー、ルワンダなどと並んでいる。先進国では当然、大きく引き離されての、最下位。
オリンピックを控えた先進国の日本が、ワクチン接種で明らかに失敗していることを物語っている。

また、BFMTVなど多くの報道番組が、日本はオリンピックを開催する国でありながら、なぜこれまでワクチン接種に力をいれなかったのか、PCR検査数の異常な少なさなどにも、言及している。
リベラシオン紙によると、日本政府は「なぜオリンピック選手に毎日PCR検査を果たすと言いながら、国民に同規模のPCR検査を充実させないのだろう」と強い疑問を投げかけている。



では、どうして日本は国民へのワクチン接種にこれほどの遅れを生じてしまったのか?
この謎に関して、仏キャピタル紙が面白い記事を掲載している。
日本は去年、世界に先立って1億2500万回分のワクチンを、ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ社に発注していたが、日本で現在承認されているのはファイザー社のワクチンのみになる。
なぜなら、日本は新しいワクチンや医薬品に対し、他国が行った臨床試験に加え、自国での追加臨床試験を行う義務があるからだという。
過去に、ワクチンの副作用問題により、政府の責任が問われた苦い歴史があるため、ワクチンには世界でも類を見ないほどに慎重になっているというのである、・・・。

諸外国の意見ばかり聞く必要もないが、
ワクチン接種が世界各国の中で大きく後れをとる日本が、2か月後に迫るオリンピックを無事に開催させられるのか、・・・
世界は今、日本を注視している。
世界各国のメディアの関心はいま、この一点に集中しているのだ。(井)

新しい情報が入り次第、記事を更新します。

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