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パリ最新情報「ウクライナ危機の最中、フランスでコロナ対策緩和へ」 Posted on 2022/02/28 Design Stories
2月28日から、ワクチンパスが必要とされる場所(レストラン、カフェ、映画館、美術館など)での、マスク着用が義務ではなくなる。
公共交通機関や、ワクチンパスが必要とされていない場所(病院、店舗、役所など)では引き続きマスク着用が義務だが、ほとんどの場所でマスクを着用しなくても良いということになる。
マスクからの解放を好意的に捉えている人も多い中、「自分を守るため」だけではなく「人を守るため」にマスクを引き続き着用しようと訴える人も少なくない。
TwitterなどのSNSでは賛否両論の意見が常に飛び交い、ネットニュースでもたびたび取り上げられている。
「私の母親はもう70歳を超えていて、免疫力の低い年寄りである彼女は、3月からはもう外出しないと言っている。他の人たちを守るためにも、みんなでマスクをしよう」
「マスクがもう要らない? 身体の弱い人は、隔離生活をするか、文字通り毎日命の危険をさらしながら外出するしか選択肢がないってこと?」
マスク着用が「義務」から「推奨」になっても、例えば日本ではほとんどの人がマスク着用を続けるだろう。
そもそも日本では義務にする必要すらない。
しかし、日本と違ってフランスはもともとマスクをする文化がない上に、慎重な人が多くない。
今日から街にはマスクをしない人が格段に増えるだろう。
ロックダウンが終われば外出する、ワクチンを打てばどんどんレストランへ行く、マスクが義務ではなくなれば取る。
そういうお国柄でもある。
また、濃厚接触者(ワクチン接種済)になった場合、今までは3回の検査(接触当日、2日目、4日目)が必要だったが、本日からは陽性者との接触から2日目に1回の検査(セルフテスト、PCR検査、抗原検査)をするだけで良い。
検査結果が陰性であれば、それで終了となる。
子供のクラスで感染者が出ても、その日のうちに早退させたり、PCR検査やセルフ検査キット購入に走り回る必要がなくなる。
そして現在冬のバカンス中である学生たち、バカンス後からは校内でマスクをしなくても良くなる。
一方、ワクチンパスはいまだ必要で、3月中旬の撤廃も「見込み」という姿勢を崩していない。
「警戒姿勢」と「楽観姿勢」の間で揺れるフランス保健省、国民はどのように判断していくことになるのか。(山)