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パリ最新情報「英国を見習え。若者の反乱」 Posted on 2021/03/22 Design Stories
昨夜、フランス南部最大の都市、マルセイユで6500人の若者が集まるカーニバルが行われた。
参加者の多くが若者たちで日頃のうっ憤を晴らすかの勢いで盛り上がった。
ほぼ参加者はマスクを着けず、大音響の音楽でダンスを踊り続けた。
当然、社会的ディスタンスなど関係ない。
警察も介入したが時すでに遅しの事態であった。
今回のカーニバルをマルセイユ市民は「テロ」と呼んでいる。
マルセイユの高齢者と若者の間にいっそう大きな亀裂が生じた。
長引く感染症パンデミックの出口が見えない中、若者のうっ憤は限界を超えており、パリではロックダウンにもかかわらず、大勢の若者がセーヌ河畔に集まり大行列が出来ている。
中には禁止されているピクニックに興じる若者の集団もいる。
罰金を取られることも覚悟の上での堂々とした行動であろう。
重症化リスクの高い高齢者は怒り、若者たちは素知らぬ顔で友達らと集まり、ピクニックやパーティを繰り返す。
名ばかりのロックダウンはほぼザル状態で、感染に歯止めはかからない。
むしろ、増える可能性もある。医者たちの怒りはワクチンを集めることが出来ない政府へとむけられ、連日、医師が政権批判を繰り返している。
このようなフランスの混沌をよそに、ワクチンの接種をもくもくと続けるイギリスは感染者が激減中だ。
英国はコロナに勝利しつつある、とメディアが報じた。
仏、独、伊などはワクチンを集めきれず、開発も断念し、今のところコロナに完敗しているという状況である。
英国の一日の感染者は6500人、それに対し、フランスは35000人なのである。
まじめな英国民を欧州各国は見習わないとならない。
コロナ禍でもっとも慎重に協議されているのが子供たちと学校の問題である。
ロックダウンになった16の地域だが、学校は閉鎖されず続いている。
子供たちのメンタルを維持するためにも、教育を後退させないためにも、学校は続けなければならない、というのが市民も政府も共通の思いであることは間違いない。
高校では、子供たちを二つのグループにわけて、午前中と午後に振り分け人数の制限を開始した。※高校生は大人と同じ行動が出来ると判断され、自宅学習、テレ授業を半分導入した形である。
1200万人いる学童の未来を見据えながら、引き続きコロナは長期戦へと突入した。(上)