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パリ最新情報「エッフェル塔、短期間で三つの事件が発生。避難、開館の遅れが相次ぐ」 Posted on 2023/08/19 Design Stories  

 
パリのエッフェル塔では、わずか6日間のうちに三つの事件が発生し、大きな騒ぎになっている。
エッフェル塔は夏、一年で最も忙しい時期を迎える。
その夏に集中して起こった三つの事件とは何なのか、時系列を追ってまとめた。
 

パリ最新情報「エッフェル塔、短期間で三つの事件が発生。避難、開館の遅れが相次ぐ」



 
まずは8月12日(土)、エッフェル塔に対し、匿名で二度の爆破予告があった。
これが「塔内に爆弾を仕掛けた」という内容だったため、警察と爆発物処理班は塔内と付近一帯をくまなく調べることになった。
しかし爆弾は見つからず、虚偽の予告と判明する。
その際、来訪者約4000人が二度にわたり避難する騒ぎとなり、エッフェル塔の閉鎖は翌朝まで続いた。

フランスではテロの危険性が高いため、爆発物関係の通報は非常に深刻に受け止められる。
この種の虚偽の爆破予告は、2年の禁固刑と3万ユーロ(約474万円)の罰金が科せられるのだが、パリ市警は現在も同罪で捜査中とのことだ。
 



 
週明けすぐの14日(月)朝には、米国人観光客2人がエッフェル塔の上層階(立ち入り禁止区域)で熟睡しているところを警備員によって発見された。
報道によれば、2人は前日の夜に酩酊状態でエッフェル塔に入り、非公開のエリアに侵入したままそこで動けなくなったという。
結局エッフェル塔は14日、2時間遅れで開館することになった。
米国人2人に悪意はなかったというが、現場にいた観光客の大きな迷惑となり、また塔内のセキュリティにも疑問を残す結果となった。
一方でエッフェル塔の管理会社SETEは、2人を刑事告訴する意向を示している。
 



パリ最新情報「エッフェル塔、短期間で三つの事件が発生。避難、開館の遅れが相次ぐ」

 
さらに8月17日(木)、エッフェル塔は再び事件の舞台となった。
午前5時過ぎ、1人の男性がエッフェル塔をよじ登っているところを警備員によって発見された。
しかし男性は警備員の制止を無視し、高さ330メートルの塔頂に到達。
リュックサックに入れていたパラシュートを装着し、そのまま地上に飛び降りた。
男性は地上に到着直後に逮捕された。
報道によれば、男性は謝罪の手紙とフランス国旗を所持していたというが、「他人の生命を危険にさらした」として警察に拘留され、「記念碑への不法侵入」で650ユーロ(約10万2700円)の罰金が科せられた。
エッフェル塔はこの日もまた開館時間が遅れ、営業損失は3万ユーロ(約474万円)にも上った。
管理会社SETEは14日と同様、飛び降りた男性を刑事告訴した。
 



 
このようにエッフェル塔では、たった6日間のうちに三度の事件が発生した。
相次ぐ事件に対し、エッフェル塔の管理には不満の声も上がっている。
問題が発生した各日には塔前に長蛇の列ができ、長い待ち時間に耐え兼ね訪問を諦めた人も多数いたという。
※エッフェル塔ではオンラインで事前に購入したチケットを使用できなかった人に対しては、払い戻しが行われる。

エッフェル塔はパリを象徴する建造物というだけあって、大小事件の標的になりやすい。(2020年にも爆破予告があった。)
しかしエッフェル塔では数年前から入り口付近の警備が強化されていただけに、今回の侵入にはいくつかの疑問が残る。
来年にはパリ五輪も控えているため、今後はさらなるセキュリティ強化が課題となりそうだ。(ち)
 

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