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パリ最新情報「デルタ株の恐るべき感染力、オーストラリア、イスラエルなどで制限再び」 Posted on 2021/06/29 Design Stories  

ゼロコロナを目指すオーストラリア。世界でいち早く、ほぼ以前通りの生活を送っていたオーストラリアだったが、27日(日)より2週間、デルタ株の拡大のため新たにシドニー、ダーウィン、ブリスベン、パースなどの数都市が厳しいロックダウンに突入した。感染者の追跡徹底が功を奏していたシドニーでは約1年ぶりのロックダウンとなる。

シドニーでのデルタ株の拡大は、6月中旬にあった水際対策の抜け目が原因とされている。シドニーではこの1週間で110人のデルタ株感染者を出しており、その全てが感染源とされる国際線の客室乗務員を隔離用ホテルに送迎するバスの運転手と関わっており、この人物と買い物ですれ違っただけで感染したという人もいるほど、強力な感染力、スーパースプレッダーとなったようだ。
ちなみに、オーストラリアのワクチン接種はあまり進んでおらず、ワクチンの接種率はわずか5%以下(※)である。

※必要接種回数を終えた人(2回、または、抗体保持者で1回接種した人)



オーストラリアに並び、以前の生活を送っていたイスラエルもデルタ株の拡大がみられている。同国では屋内でのマスク着用義務が解除されていたが、この拡大を受け、解除から10日後には屋内マスク着用義務が再開されることになった。
イスラエルでは国民の約60%(※)がすでにワクチンを接種しているが、一時ひと桁台まで落ちた新規感染者がここ1週間で200人以上に上昇。ワクチン接種の効果か、重傷者や死者の数は増えていないものの、12歳以上のワクチン接種を強化している。

パリ最新情報「デルタ株の恐るべき感染力、オーストラリア、イスラエルなどで制限再び」

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デルタ株は全世界85カ国で発見されているが、この2国以外にも、ロシア、ポルトガル、インドネシア、バングラデッシュなどで急な拡大が心配されている。

現在フランスのワクチン接種率は約30%(※)。陽性率も0.5%まで減少している。しかし、フランスでもいくつかの地域でデルタ株クラスターが発生している事実はある。アルファ株(英国由来)に比べまだまだ数は少ないものの、他国で起こっているこの感染の再拡大がデジャヴにならなければ良いのだが・・・。

何より一番恐ろしいのはこのデルタ株の感染力である。オーストラリアで起こった水際対策の抜け目からの感染拡大は非常に気になる。各国が改めて、デルタ株の侵入に対し最大警戒をしはじめている。

※必要接種回数を終えた人(2回、または、抗体保持者で1回接種した人)

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