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パリ最新情報「驚愕の事実、武漢より先にフランスで新型コロナが浸透していた!?」 Posted on 2021/02/11 Design Stories
新型コロナウイルスの発生源や経緯の解明のため調査にあたっていたWHO国際調査団体が武漢での調査を終えたというニュース。結果、トランプ前政権が指摘していた「武漢ウイルス研究所からの漏洩」の可能性については極めて低いと否定、「2019年12月以前には、武漢でコロナウイルスが存在したという兆候は見られなかった」とのことだったが・・・。
2月10日、ル・モンド誌とフランス国立保健医療研究所が両ウェブサイトで「フランスでは新型コロナウイルスが2019年秋から出回っていた」と、発表した。
これはフランス国立保健医療研究所(Inserm)のフランス人研究者が2月6日、European Journal of Epidemiology(英語版)に発表した研究結果に基づく発表で、研究者たちは2019年11月4日から2020年3月16日までを対象にしたコロナウイルスの大規模疫学研究で、参加者から収集された9144人分の血液サンプルを分析した。
まず、Anti-SARS-CoV-2 免疫グロブリンG(IgG)を検出するテストでスクリーニングを行い、そのうち、353人からウイルスを検出。次に、「偽陽性」を懸念し、2回目の非常に科学的な分析を実施、その結果、13例が両検査で「陽性」だったと証明されたのである。
13例中、11例の陽性者に対してさらに踏み込んだ調査を行い、6例が無症状、5例はウイルス性呼吸器疾患の徴候を示していたということも明らかになっている。
陽性反応が出た人の中には、「旅行に行った」、もしくは「病人と接触した」と証言する人がおり、1人は 2ヶ月間アジア旅行をして12月初めにフランスに帰国。11月に陽性反応が出た30代の女性は、10月にパートナーが激しい咳に悩まされていたと証言している。
ル・モンド誌の調査では、これらの結果を合わせると、早ければ11月と12月の時点で、フランス全土において1000人に1人が新型コロナ陽性であったことになるようだ。
フランスではこれまで、新型コロナに罹った最初のフランス人は2019年12月27日にパリ郊外の救急センターに行った男性(その男性は当時新型コロナだと断定されていなかったが、2020年4月に新型コロナだったと報告を受けたたという)とされていたが、もっと早くから新型コロナはじわじわと浸透していたことになる。2019年10月に武漢で行われたスポーツ大会に参加したフランス人のほとんどが帰国後インフルエンザのような症状を訴えたというニュースもあった・・・。
「ヨーロッパでは早くて11月、あるいは10月に新型コロナウイルスが出回っていたことになるので、2019年12月の初めに中国・武漢の華南市場で流行が始まったという中国の説には疑問を投げかけざるを得ない」と、ル・モンド誌は指摘している。
今回の中国での調査で、中国側は「武漢以外の場所が発生源だった可能性」を強く主張した。
中国は「中国にいる野生動物から新型コロナウイルスは発見されていない」と強調し、「冷凍食品に付着したウイルスが海外から中国に流入した」という説を主張しているのだ。
新型コロナウイルス感染症は欧米で発生し、武漢で最初にアウトブレイクした?
謎に包まれたまま調査は終わってしまった。(み)