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パリ最新情報「ついにパリ市は明日朝8時より屋外でもマスク義務化」 Posted on 2020/08/28 Design Stories
28日の朝8時からパリ市を含むレッドゾーン(感染拡大地域)で、外でもマスクを付けないとならなくなりました。遂に来たか、という感じです。11歳以上の人がその対象になります。在仏パリ日本人の皆さん、気を付けてください。明日朝8時から、屋外でもマスクが義務化されます。
感染症の専門家は、屋外でのマスク義務化した程度ではこの感染拡大はおさえられない、として、レッドゾーンの地域の人たちを全員PCR検査をしないとならない、無症状であろうと一人一人あぶり出し封じ込めていく必要がある、と先ほどラジオで訴えていました。健康相のオリビエ・ベラン氏はPCR検査を一週間で100万人にすると言いました。
※この部分、最新情報として、加筆しました。
昨日、打ち合わせで入ったカフェ・バーのギャルソンが小さな声で「店が潰れるかもしれない」と呟きました。「どうしたのですか?」と訊くと、感染拡大のせいでマルセイユ(フランス第二の都市)のバーが23時で店を閉めないとならなくなったんだよ、と言うのです。そんなニュース、聞いてなかったので慌てて調べてみると、確かに、23時より、南仏のマルセイユ市ではバー、カフェ、レストランなど、人が集まり飲食出来る場所が23時以降翌朝6時まで営業できなくなった、と書かれてありました。つまり「夜の街」が感染拡大の原因だとフランス政府が決定したことになります。テレビの街角ニュース番組を覗くと、マルセイユの飲食業の店主たちが激怒していました。「ロックダウンの時と同じで、いきなり、今日、法令が施行されたんだ。今日、新しい法律が決まって、23時に店を閉めないとならないんだ、どうしろっていうんだよ」
パリの店主たちが恐れているのは、これがパリでも間違いなく適応されるだろうということ。そして、それは明日からかもしれない、ということ。そして、23時までは営業出来るので、ロックダウンの時のような国の補償はあてに出来ないだろうということのようでした。そうなると、飲食業は大きな痛手を被ることになります。そもそも、フランス人の夕食の時間は遅く、20時過ぎ、21時からというのも普通なのです。23時に閉店となると、バーへの影響はあまりに大きい。
日本と同じく、「夜の街」問題が深刻化しているということでしょう。食事をした後、深い時間になると酔いが回って、客同士、ソーシャルディスタンスが保てなくなり、感染が拡大するのです。政府は経済を止めることが出来ないので、時間制限を持ちだしたのでしょう。バーやクラブのような極楽的要素のある職種が厳しい制限を受けることになりました。ついに1日で5千人を超える感染者が出たフランス、経済重視から、再びロックダウンをするとは考え難く、こういう補償を伴わない部分的制限が次々に放たれていくことになりそうです。
フランスの一部の科学者たちが11月にフランスで深刻な第二波が押し寄せると警告しています。フランス政府は何がなんでも感染を食い止めたいのです。明日から始まるパリ市の屋外でのマスク義務化はその最初の一撃になりそうです。
28日、朝の記事に、最新の情報を加え、加筆しました。