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パリ最新情報「今年の新作をご紹介!パリのブッシュ・ド・ノエル特集2021」 Posted on 2021/12/09 Design Stories
フランスの定番クリスマスケーキ、ブッシュ・ド・ノエル!
これはフランス語で「クリスマスの薪」という意味で、その名の通り、見た目も薪をモチーフにしたケーキだ。
ではなぜ薪がケーキになったのか?というと、諸説あるが、「キリストの誕生を祝い、幼い救世主を暖めて守るため、暖炉で夜通し薪を燃やした」説が有力だという。
フランスのパティスリーはこの時期、一年でもいちばんの盛り上がりを見せる。
毎年たくさんのパティスリーがユニークなデザインのビュッシュ・ド・ノエルを発表し、そのクリエーションは「匠の技」としてメディアでも取り上げられるようになった。
もともとの「薪」の形から派生して、どんどん斬新なデザインが生み出されるブッシュ・ド・ノエル。
今年2021年の新作はどんなケーキが発表されたのか?パリを代表する一流パティスリーから、美しくて可愛すぎるブッシュ・ド・ノエルのラインナップをお届けしたい。
まずはジャン・ポール・エヴァン(JEAN-PAUL HÉVIN)。
チョコレートの頂点、世界トップクラスのショコラティエが作るブッシュ・ド・ノエルはもちろんチョコレートケーキ!
2021年のクリスマスコレクションは「Singing tomorrows」がテーマで、 「楽観主義」と「希望」のメッセージを添えたもの。
写真の「TORPEDO(魚雷車)」は、コーティングされたチョコレートの中に、アーモンドと栗、クレーム・ブリュレソース、ペルー産のカカオを使用したチョコムースがぎっしりと詰まっている。
愉快で楽しく、ポップな気分になれるブッシュ・ド・ノエルを目指したという。
続いて、ベルギー王室御用達ショコラトリーのピエール・マルコリーニ(PIERRE MARCOLINI)。
パリでも大人気のショコラトリーで、こちらはなんとギャラリーラファイエット限定のブッシュ・ド・ノエルを発表した。
フランボワーズ風味のバタークリーム、ビターチョコレートがあしらわれたケーキで、トレードマークのエトワール(星)がアクセントとして飾られている。
他にも定番的な4種類のブッシュ・ド・ノエルが用意されているが、マルコリーニが得意とするフランボワーズ×チョコのコラボケーキが味わえるのはギャラリーラファイエットだけ。
そしてアンジェリーナ(ANGELINA)からは、これ以上ないほどアイコニックなブッシュ・ド・ノエルが登場!
その名も、「モンブランの森(FORÊT MONT-BLANC)」。モミの木が集う森に雪が積もり、マロンとピスタチオが美味しいハーモニーを奏でる…といったメルヘンな設定が可愛らしい。
中身はメレンゲと生クリーム、ピスタチオのサパン(モミの木)にはホオズキの身が飾られていて、アンジェリーナファンでなくともウキウキするような仕上がりだ。
また、アンジェリーナでは他に3種のブッシュ・ド・ノエルを発売。
チョコレートケーキ、パッションフルーツ&パイナップルのケーキ、そしてモンブランのケーキと、総勢4種類が揃い、クリスマスの食卓を豪華に彩る。
さてここからは、パリのラグジュアリーホテルが発表したブッシュ・ド・ノエルをご紹介。
まずはパリ1区にある5つ星ホテル・ブルガンディー専属のパティシエ、ピエール・ジャン・キノネロ氏の作品「Lumière(光)」。
薪の代わりにロウソクがモチーフとなったブッシュ・ド・ノエルは、ヘーゼルナッツを加えたプラリネ、バニラムースとホワイトチョコレートの組み合わせ。
ホテルのレストランだけでサーブされるという、特別感のあるデザートだ。
パリ左岸の高級ホテル、ルテシア・パリの専属パティシエ、ニコラ・ゲルシオ氏が発表したのは、「N’oublie pas mon petit soulier(ボクの小さなな靴も忘れないでね)」。
これは、フランスの定番クリスマスソング「プチ・パパ・ノエル」に出てくる歌詞の一節にオマージュを捧げたものだという。
素材は全てグルテンフリー。チョコレートクッキーとカリカリのダークチョコレートをコーティングしたタンジェリンムースで構成されている。
フランス人の誰もが子供の頃に聴くという「プチ・パパ・ノエル」。これを思い出して、クリスマスだけは大人も童心に戻って楽しんでほしい、というゲルシオ氏の想いが込められた。
見ているだけで幸せな気分になれてしまうほど、キュートで美しいブッシュ・ド・ノエル。
2021年のブッシュ・ド・ノエルは例年にも増して、繊細でクリエイティブなものが出揃った。コロナの第5波真っ只中のフランスだが、美味しいものを食べながら、厳しい冬を乗り越えていきたい。(せ)