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パリ最新情報「パリのカフェシーンで注目、秋の新トレンド『アジアのラテ』」 Posted on 2024/11/01 Design Stories
秋が深まり、温かい飲みものが恋しくなる季節。そんな中、パリのコーヒーショップやサロン・ド・テでは、美味しいだけでなく、オリジナリティあふれるドリンクを提供するところが増えている。
パリのカフェの「定番」といえば、エスプレッソやカフェ・アロンジェ(アメリカンコーヒー)、カフェラテといった温かい飲みものだ。
しかし、ここ最近で爆発的に増えている“コーヒーショップ”では、パリのカフェ文化に革新を取り入れた、外国風の「ラテ」がトレンドになっている。
※パリ中心部、サン・ルイ島のコーヒーショップ
そんなラテ・メニューの中でも揺るぎない人気を誇るのが、日本の「抹茶ラテ」だ。
抹茶人気に火がついてから早10数年。「Matcha(抹茶)」と聞いて、目を輝かせるパリジャン・パリジェンヌは今も少なくない。
※抹茶ラテはパリでも定番に
もはやパリでは、抹茶ラテを置いていないコーヒーショップの方が珍しい。最近では、抹茶ドリンクだけを販売するコーヒーショップまでオープンした。
その人気ぶりは、発祥国・日本をしのぐほど。今や抹茶ラテの「飲み比べ」もできるくらいなのだが、フランス人はその味だけでなく、抹茶の歴史や世界観にも敬意を払っていると言えるだろう。
※抹茶以外では、ほうじ茶ラテがじわじわと人気
このようにパリでは、日本をはじめとするアジア料理の人気の高まりから、ドリンク文化にもアジアの影響が浸透している。
たとえば韓国料理などは映画・KPOP人気により、パリの飲食シーンでも一大ブームを巻き起こした。その影響もあって、韓国スイーツや韓国風のドリンクが今のパリで注目を集めている。
※韓国スタイルのコーヒーショップ、「Atti café」 の黒ゴマラテ
フィリピン風の「UBE(ウベ)ラテ」も、パリの情報サイトでよく取り上げられるドリンクの1つだ。
ウベは、フィリピンや東南アジアで消費される紫色のヤムイモ。ドリンクやアイスに加工しても綺麗なラベンダー色を見せてくれるので、その見た目の可愛らしさから、若いパリジェンヌのあいだで大人気となっている。
※フィリピン風コーヒーショップ、「Kapé」のウベ・ラテはほんのりラベンダー色
こうして、ビジュアルでも話題を集めているアジアンフレーバーのラテ。特に抹茶ラテの鮮やかな緑やウベ・ラテの紫は、見た目にも美しいと評判だ。
パリは多様な文化が共存する街なので、新しい味やスタイルへの好奇心が強い。アジア特有のフレーバーは「まだ試したことがない、ユニークな体験」として注目され、現地の人々の興味を引いている。各国の素材や、それぞれのルーツをリスペクトしているところも印象的だ。
※ベトナム風コーヒーショップ。エッグ・コーヒーや、コンデンスミルク入りのベトナム・コーヒーが味わえる
いつもの「カフェラテ」とは一味違うものを試そうと、パリのコーヒーショップには今日もたくさんの若者たちが集まる。(セ)