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パリ最新情報「フランス人とドイツ人のコロナに対する捉え方の違いが極端過ぎる」 Posted on 2021/04/04 Design Stories  

フランスは今日から全土でロックダウンがスタートするのを前に、人々が閉まる前の商店やブティックなどに押しかけ、もの凄い人出、人だかりとなった。
一方、ドイツでは政府のコロナ政策に反対する人々が大規模デモを組織し、怒りの声を発しながら、沿道を埋めている。
フランス人は黄色いベスト運動など、もともとデモ好きな国民だが、なぜか、コロナウイルス政策への大きな反対デモ行進というのはこれまでなかった。
飲食、文化など業種別の、実害を受ける組織に関わる人たちがやるデモはあったが、一般市民が団結して、政府の政策に反対するという大規模なデモはまだ行われていない。
英国やドイツなどアングロサクソン系の人々は「コロナ政策に反対」とデモをするが、フランス人は表向き、政府の方針を受け入れるふりをして、これを上手にかわしている。
フランス人は措置を受け入れるのだけど、この措置をリスペクトする人は少ない。多分、ドイツ人は措置はきちんと守るものだと思っているからこそ、その措置を受け入れられないと思う場合、行動に出る。英国人もそうかもしれない。
フランス人は、
「この状態ならロックダウンやった方がいいわよね」
と言いながら、かげで
「ところで、今夜、アペロやるけど来ない?」
「でも、ロックダウンじゃないの?」
「大丈夫よ、うまくやるから」
となるのだ。一般的に。



フランス政府は非常に熱心にコロナ対策を推し進めてきたが、フランス国民は守るふりをしながらも、自分の判断で動いて、法律の隙間をうまくくぐりぬけてしまう。
そういうフランス人の気質を知り尽くしているフランス政府は懐柔策を織り交ぜながら、つまり、飴と鞭の手法で、すかしたり、脅したりしながら、国民のコントロールに必死なのである。
結局、国民性の差が出てきた感じが否めない。
同じラテン系のイタリアやスペインと比べても、フランス人は唯我独尊を突き進んでいる。今日のフランスの感染者数は4万6千人を超えた。



フランスのロックダウンは今日から約一か月間ほど続く予定だが、ロックダウン慣れしたフランス人たちはどのような厳しい環境の中でも彼らなりの日常を生きている。
ナチスに占領されていた時代のフランスもその厳しさの中にあって、占領されている中でも、人間性を失うことがなかった。
彼らはどのような環境でも、よく言えば、個人をつねに追求する民族であり、悪く言えば、我が道を突き進む人々なのである。
これが、ことコロナには不幸に働いている気がしてならない。
欧州の中で、このコロナに関する限り、フランスが一馬身遅れてゴールを目指している状況の根本理由がよくわかる。
フランス政府が一番頭を抱えているところがそこにある。
フランスよ、大丈夫か、どこへいく。(中)

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