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パリ最新情報「交通機関でもマスク不要に。仏のコロナ規制はほぼ解除へ」 Posted on 2022/05/17 Design Stories  

5月16日、フランスでは地下鉄、バス、電車、飛行機、タクシーなど、公共交通機関におけるマスク着用の義務が全面的に解除となった。
オリヴィエ・ヴェラン保健相が11日に発表したもので、医療のひっ迫状況が改善されていること、変異型「オミクロン株」の毒性が従来型より低いこと、ワクチン接種が進んだことを理由としている。
また、EUの航空安全機関が飛行機の中や空港でのマスク着用義務を16日から解除することを勧告しており、フランス政府もそれに従った。

ただ、マスク着用の「推奨」は続けるほか、病院や高齢者施設での着用義務は解除しない。ヴェラン保健相は、記者会見で「感染状況は改善している。パンデミックは終わっていないが、着用義務が現状に合っていない」などと説明した。

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ところが、市民のあいだでは賛否が大きく分かれている。
賛成派は「いい決定です。もう着けてられないですよ。最近、暑くなってきたし」「映画館では2時間もマスクなしでいられるのに、地下鉄に5分乗るために着けなければいけないのは納得がいかない」「マスクを忘れて家に戻るのが面倒」と、今回の決定を大いに喜んでいる。

一方で、マスクをこれからも外さないという慎重派は意外にも多い。
「まだ早いと思うし、マスクはもう慣れました」「自由に決められるのはいいけど、私は着け続けます」と、この2年でマスク着用が定着したことを物語っている。

実際、16日のパリの地下鉄内では、マスクを着けている人・外している人の数は半々といった印象だった。屋外ではほとんどの人がマスクを外しているものの、密閉された空間では慎重になる人が少なくない。

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フランスの感染者数は少なくなったとはいえ、一日平均では3万7000人前後である。
ヴェラン保健相は、気温が上昇していることにも配慮したというが、状況によっては再び義務化される可能性があると繰り返し述べている。
なお、病院や高齢者施設での衛生パス提示義務は「少なくとも今年の夏までは続ける」としている。

この2年でフランス人のマスクに対する意識はここまで変わった。
今回の解除について、「コロナ終焉の一つの目安となった」と報じた仏紙がある一方、「政府が規制を緩和しても、少しでも症状があれば検査に行き、マスクを着けるというマナーも忘れずに!」と釘を刺すメディアが多くあったのが印象的だった。(内)

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