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パリ最新情報「コロナ規制解除後のパリの様子」 Posted on 2022/03/17 Design Stories
フランスでは3月14日より屋内でのマスク着用義務、およびワクチンパスポートの提出義務が解除となっている。
政府が発表したコロナ感染対策に関するガイドラインはこれでほぼ廃止となり、フランスは約2年ぶりに「通常通り」に戻った。
ただコロナが完全に終わっていないことから手洗いや消毒、換気などは続けて推奨されており、公共交通機関・医療施設の利用時は引き続きマスク着用が義務となっている。
14日以降のパリでは予想通り、マスクを外す人の数が増えた。
もともとマスクをする習慣がなかった彼らにとっては、この日が待ち遠しかったに違いない。
しかし街を歩いていると、マスクを着け続ける慎重派の人の姿も見かける。
デパートやブティックの店員さんなどはマスクを外している人、したままの人がおよそ半々であるといった印象だ。
企業内でも決まったルールは設けていないとのことで、「自分の身は自分で守る」「マスク着用はその人の自由」といった、フランスらしい個人主義の風潮がみられる。
ワクチンパスポートの提出義務撤廃については、チェックされる側・する側ともに喜びの声が上がっている。
レストランのスタッフからは、提出義務の最終日である13日の夜に「今日でワクチンパスポートの監視役がやっと終わります。これからはマスク無しでお客様の表情も見れるし嬉しいです。」といった声も。
また、以前は美術館でも入館前のチェックが必須だったのだが、それがなくなったことで入場が非常にスムーズになった。
毎週のように開催されていたアンチ・ワクチンパスのデモも姿を消し、現在は反戦デモに切り替わっている。
だがここに来てフランスのコロナの新規患者数は増加傾向にある。
3月15日には116,618人が新たに陽性となり、1,553人が入院となった。
これを受けオリヴィエ・ヴェラン仏保健相は16日、「3月末までに新規陽性者数が一日12万件から15万件となることが予想されるが、我々は正しい判断を下した。最も基本的なことは病院の負担が抑えられることであり、現在病院が飽和状態になる恐れはない」とテレビ番組France Infoで述べている。
中国ではコロナ感染拡大のため、5都市で約3700万人が再びロックダウン下にいるという。
フランスが再度ロックダウンとなることは考えにくいので、しばらくは慎重派となってマスクを着用し続けたい。(内)