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パリ最新情報「暑い日に飲んでみたい、フランス夏のドリンク『ディアボロ・マント』」 Posted on 2023/06/25 Design Stories
フランスのカフェでは今、カラフルな飲み物が目立つようになった。
ピンクのロゼワイン、鮮やかなオレンジ色が眩しいスプリッツ(イタリア生まれのカクテル)などなど、綺麗なカラーがあちこちに。
その中でたまに見かける、不思議なソフトドリンクがある。
パキッと明るい緑色をした「ディアボロ・マント」という飲み物だ。
ディアボロ(Diabolo)とは、レモネードにシロップを加えたドリンクのことを言う。
つまりディアボロ・マント(ミント)は、レモネードにミントシロップを加えたもので、他にはイチゴ、カシス、ザクロなどのシロップがある。
ディアボロはフランスのほとんどのカフェで置かれている夏定番の飲み物だ。
特にディアボロ・マントは炭酸レモネード&ミントの爽快感が感じられるため、この季節は他のフレーバーよりも登場する機会が多い。
※甘すぎず、そこまでミントも強くない。夏の散歩で疲れた身体に。
夏になったらフランス人の全員が飲む、という訳ではないが、シロップの種類の多さには目を見張るものがある。
ディアボロに使うミントをはじめ、オレンジ、桃、レモンなど、スーパーでは家庭でも作れるようにとたくさんのシロップが並んでいる。
日本のカルピスのように「割って」飲むディアボロは、シンプルに炭酸水でもOKとのこと。
家庭で作れば甘さを調整できるので、自宅で楽しむという人も少なくない。
シロップはだいたいが炭酸水コーナーの隣に置かれていて、レモネード瓶も一緒に並んでいるのが特徴だ。
フランス・特にパリでは今、ノンアルコール飲料の需要が増えているという。
お酒を飲まない、飲んでいたが辞めた、もしくは休肝日用に…と、理由はさまざまだが、パリ中心部ではノンアルコールの専門ショップができるほどだ。
そのためカフェではアルコールを含まないカクテルのメニューが増え、スーパー、デパートでは家庭で作るためのリキュールの種類も多くなった。
最近のカフェでは、昔のフランスにはなかったアイスコーヒー、アイスティーのメニューも増えている。
またディアボロ以外のソフトドリンクとしては、普通のレモネード、コーラ、シンプルに炭酸水だけ、というメニューが目立つ。
パリのバブルティー(タピオカドリンク)は今でも人気がある。
しかしこちらはカフェにはなく、専門店で購入したりする。
夏になると、ミント系のドリンクが一気に増えるフランス。
なおレモネードや炭酸水で割らずに、ただ水だけで割る「マンタロー(menthe à l’eau)」という飲み物も存在している。
フランスではこのように、ミントの楽しみ方が豊富だ。(ち)