JINSEI STORIES
ゴールデンウイークに最適、最高、チキンのビネガー煮込みで家族幸せ! Posted on 2025/04/28 辻 仁成 作家 パリ
ちょっとぼくが住んでいる村からは離れているけれど、ぼくが小説などにも書いたことがある、コートフリューリーの浜辺に、遊びにやってきた。
友だちのジェレミアがこの周辺で、カフェバーをやっているので、たまに気分を変えたい時に立ち寄る。
おしゃれな海岸で、周囲には作家とか画家がたくさん暮らしていた。モネとか、この海岸の絵をたくさん描いている。ぼくも、えへへ。
昨日で、パリのバカンスが終わったので、今日はパリジャンが一気にいなくなって、ちょっと、穏やかな雰囲気になって、過ごしやすくなった。笑。
パリジャン、いい人たちなんだけれど、車の運転が荒くて、ハンドル持つと普段穏やかなのに、おらおらおらー、と大変身! 怖っ。
フランスで車を運転するのは、勇気がいる。
ということで、パリジャンらが、いなくなったコートフリューリーは、静かだ。
三四郎は、思う存分、海岸線を走り回っていた。
ぼくはジェレミアのカフェに顔を出し、浜辺で遊ぶ三四郎を眺めながら、コーヒーを飲んだ。
「いい季節になったね」とぼく。
「ああ、これから、稼ぎ時だよ、8月がピークで、この辺はシャンゼリゼよりも人であふれかえる」
ジェレミアは、日本の漫画の大ファンで、はじめて会った8年前、ぼくをみて、
「かめはめはー」
と、漫画の一場面の真似をして、叫んだ。笑。
それがきっかけで親しくなったんだよね。笑。
心が落ち着く海岸だ。
モネが残した昔の絵があるが、当時もこんな感じだった。
ちょっと、御覧いただきたい。
※ 着替えるための小さな部屋、バンガロー? なんていうんだろうね。窓一つ分の4畳半の着替え室って感じで、サーフボードとか、ビーチ用の椅子とか、しまってある。
※ ノルマンディの家はかわいいんだよ。
※ 三四郎は元気でよかった。
※ 自分が持っているバンガローの前で、くつろぐマダム、映画見たいだね。きゃ。
さて、ということで今日は、パリの知り合いで料理研究家のセギュール・ちえみさんのレシピで、「鶏肉のビネガー煮込み」を作ってみたい。
これが、とってもうまいんだ!
鶏もも肉2本、エシャロットもしくは玉ねぎ1個、ニンニク一片、ワインビネガー半カップ、チキンブイヨン1個、水半カップ、生クリーム大さじ2、バター10gくらい
鶏肉にしっかり焼き色をつけて、玉ねぎとニンニクのみじん切りを加えたら、ワインビネガーを入れる。
水とブイヨン、お好みでプチトマトを加えて煮込む。
30分くらい煮込んだら生クリームを加えて、少しソースがとろっとするまで火を癒れて、塩胡椒で味を整えたら完成。
あっという間に思えるだろうけれど、けっこう、時間はかかります。はい。
お皿に盛ると、こんな感じ。
これがとっても美味しいんだよねー。
ビネガーソースが、鶏肉になじんで、独特の酸味がクラクラになっちゃう。
美味しくて、ソースをバゲットで全部、吸わせて、お行儀悪く食べた。
創作って、ものすごく体力を使うので、このくらいペロッと食べてしまうよ。
さて、アトリエで、今時のモネにならなきゃね、あはは。
※ セギュールさんの記事のURLをはっておきます。ご参照ください。
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https://www.designstoriesinc.com/panorama/chiemi_segur_vinaigre/
父ちゃんの日仏展覧会最新情報。
・2025年、5月15日から、パリのグループ展に立体作品を一つ発表します。会期は5月15日~6月中旬くらいまで、一か月、パリ、マレ地区の画廊20THORIGNY。
・7月9日から日本橋三越本店、コンテンポラリーギャラリーで、2週間、個展「LE VISITEUR TOKYO」開催。
・7月23日から、岡山天満屋本店で、六日間、「LE VISITEUR OKAYAMA」開催。
・10月13日から、パリ、20THORIGNY画廊で、2週間、個展開催。
・2026年、1月15日~3月15日くらいまで、二か月、パリ、日動画廊にて、グループ展に5作品展示予定。(詳細は決まり次第、発表します)