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フランスごはん日記「ケーニヒスベルガー・クロプセ、驚くべきドイツ風肉団子のクリームソース」 Posted on 2025/01/30 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、朝起きたら、ちょっと、変んなところに違和感、いろいろと調べたら、前立腺炎、かもしれないな~、と思って、お酒を控えることにした、父ちゃん。
ま、たいしたことはないので、明日には、治ると思うのだが、確かに、ちょっと最近、お酒に逃げているところはあって、気を付けなきゃと思っていたので、ま、たまには禁酒、よかでしょう。塩分と唐辛子も、控えることに。
じゃあ、何を食べるのか、ということになり、冷蔵庫を覗いたら牛ひき肉があったので、ア、ハンバーグを食べようと思ったのだけれど、いつものハンバーグは飽きたな~、と頭を傾けたら、ずいぶんと昔に、ドイツで食べたことのある「白いハンバーグ」のことを思い出したのだった。
あ、あれだ、ケーニヒス、・・・ええとなんだっけ?
ネットで検索をしたら、出てきた。
「これじゃ、ケーニヒスベルガー・クロプセ!」
はじめて聞いた人も多いのじゃないか、と思うが、ドイツの郷土料理というか、国民食のような人気の肉団子料理、ええと、ハンバーグをホワイトクリームで食べるだけでしょ、と最初は思ったのだけれど、これが、違う。
もっと、ドイツっぽいのである。
秘密を知り合いのドイツ人に教えて貰ったことがあったので、父ちゃんの料理ノートを探して、レシピを参考にしながら、作ることに。
「あ、レモンがない」
ということで、雨の中、レモンを買いに走った父ちゃんだった~。

フランスごはん日記「ケーニヒスベルガー・クロプセ、驚くべきドイツ風肉団子のクリームソース」

フランスごはん日記「ケーニヒスベルガー・クロプセ、驚くべきドイツ風肉団子のクリームソース」



まずは、材料から、・・・。
材料:牛挽肉250g、アンチョビ2ヒレ、卵1個、パン粉大さじ2、牛乳適量、パセリ少し、レモンの皮少々、塩胡椒

フランスごはん日記「ケーニヒスベルガー・クロプセ、驚くべきドイツ風肉団子のクリームソース」

では、さっそく、作ってみますよ、あくまでも、目安レシピですので、工夫はご自由に!!!
はい、まず、ボウルに材料を入れてよく混ぜ、丸める。

フランスごはん日記「ケーニヒスベルガー・クロプセ、驚くべきドイツ風肉団子のクリームソース」

お鍋に水とブイヨン、ローリエ1枚、グローブ1個を入れ、沸騰させ、肉団子を入れて茹でる。
静かにふつふつするくらいの火加減で、10分ほど。

フランスごはん日記「ケーニヒスベルガー・クロプセ、驚くべきドイツ風肉団子のクリームソース」

フランスごはん日記「ケーニヒスベルガー・クロプセ、驚くべきドイツ風肉団子のクリームソース」

続いて、ソースの材料!
バター20g、小麦粉20g、牛乳カップ半分、レモン半分、肉を茹でたスープ カップ1、ケッパー小さじ2くらい、塩胡椒、白ワイン50ml、生クリーム50mlくらい。
その間にフライパンにバタ−と小麦粉を入れ、火にかけてよく馴染ませ、牛乳を少しずつ入れて硬めのベシャメルソースを作っておく。
肉団子が茹であがったら一度肉団子を取り出し、肉を茹でたブイヨンカップ1杯分ほどをソースの中に入れる。

フランスごはん日記「ケーニヒスベルガー・クロプセ、驚くべきドイツ風肉団子のクリームソース」

白ワインを半カップ加え、弱火で火を入れながら、ケッパーを好きなだけ加え、レモン、生クリームを加えてとろっとしたホワイトソースにする。レモンはあまり、入れない方がいいかも。というのは、ケッパーがけっこう酸味があるので。
とろみが弱い場合はブイヨンで伸ばした小麦粉やコーンスターチを加えて調整してください。
塩胡椒で味を整え、肉団子を再びソースの中にもどしたら、完成。
レモンやケッパーの酸味が強いので、味を馴染また方が美味しい。
だからね、朝作って夜に温め直して食べた方が良いかも、とドイツ人、言うてました!!!!
だれやねん。
だんけっしぇん。

フランスごはん日記「ケーニヒスベルガー・クロプセ、驚くべきドイツ風肉団子のクリームソース」



はい、ということで、こちらが完成品となるのだけれど、ほんとうは、バスマティ米とか、普通のお米とかの方が美味しい。
米が切れていたので、こういうパスタを添えたけれど、ジャガイモでもいいかも。
っていうか、この料理って・・・。
あ、どっかで見たことある?
でしょ、IKEAのレストランで出てくるあれだよね。
あれは、スゥエーデンの料理だけれど、ドイツに近いし、どっちが先か知らないけれど、間違いなく、北欧系の料理の感じがする。
あれに似ていますが、もっと柔らかいというか、ドイツっぽいので、レッツトライ、おすすめします。
まず、肉団子を茹でる、というところで、びっくりするのだけれど、これは、これで、美味しいのである。そのだし汁をソースに使う、さすがドイツ人だ。
そして、なぜか、アンチョビ入りの肉団子、まさに、突っ込みどころ満載なのだけれど、ほえー、意外と癖になるおいしさじゃないか。
あああ、ジャーマン~人のみなさま、楽しませて頂きました。
だんけっしぇん2!!

フランスごはん日記「ケーニヒスベルガー・クロプセ、驚くべきドイツ風肉団子のクリームソース」

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つづく

フランスごはん日記「ケーニヒスベルガー・クロプセ、驚くべきドイツ風肉団子のクリームソース」

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