PANORAMA STORIES
フランスの猫グッズが面白い!猫とおもちゃと、フランス暮らしの楽しい時間 Posted on 2025/01/25 ルイヤール 聖子 ライター パリ
猫ちゃんに散歩の必要はありませんが、散歩に代わって大事なのが「一緒に遊ぶこと」だと思っています。
わたしが一緒に暮らしている黒猫ウンベルトも、遊ぶのが大好きな男の子。お気に入りのおもちゃをくわえながらやって来て、「あそぼう」と催促されることがよくあります。
※日本で買った、お気に入りの蹴りぐるみ
「猫ってこんなに遊ぶっけ……?」
子どもの頃からたくさんの猫に囲まれて育ったわたしですが、ウンベルトのフィーバーぶりには驚かされました。とくに印象的なのが、毎日2回、決まった時間に催促される“取ってこい”です。
取ってこいといえば、投げたおもちゃをくわえて持ってくるワンちゃんの得意技。わたしも長らくそれは犬だけの専売特許だと思っていました。しかし、ウンベルトと暮らし始めてからはその考えが一変します。
キラキラした目でおもちゃを持って来て、「投げて」と言わんばかりに待っているウンベルト。何気なくおもちゃを投げてみたら、それをくわえて得意げに持ち帰ってきたのです。その瞬間、「えっ、犬!?」と目を丸くしたのを今でも覚えています。
以来、ウンベルトとの“取ってこい”はわたしたち家族の日課に。人間がサボってしまった日には、翌朝、布団の上におもちゃが(呪いのように)ずらりと並べられていたこともありました。どうやら、遊ぶタイミングは猫自身がコントロールしなくてはならないようです。
※フランスでポピュラーなバネのおもちゃ。フランス語で「ルソー(ressort)」と言います
ちなみにフランスでは、写真のような「バネ」のおもちゃがポピュラーなのだそう。フランスの家によくある、タイル張りの床をコロコロと転がる姿が猫ちゃんの狩猟本能を刺激するらしいです。
そんなわけで、わたしはパリに出かけるたびに猫のおもちゃを探すのが習慣になってしまいました。もちろん日本にも可愛いおもちゃはたくさんありますが、フランスで感じたのは、インテリアに溶け込むようにデザインが工夫されていることでしょうか。
色合いとしてはアースカラーが多く、サステナブルな素材を使った「エコおもちゃ」をよく見かけます。たとえば、竹や木材で作られた猫じゃらしや、リサイクルコットンで編まれたボールなどです。
※リサイクルコットンで編まれたねずみのおもちゃ
最近のフランスでは、手作り風のおもちゃもどんどん増えています。なかでも猫ちゃんが抱えてケリケリする「蹴りぐるみ」は気軽に作れて、手芸好きな方にもぴったり。パリのペット用セレクトショップでも、オーガニック素材を使用したものがたくさん並んでいました。
※手作り風の蹴りぐるみ
※フランスらしい、クロワッサンの蹴りぐるみ
とはいえ、エコ素材のおもちゃはお値段が少し高め。「もっと手軽に作れるおもちゃはないだろうか……」とフランスのインターネットを検索していたところ、「ワインのコルクを使おう!」という何ともフランスらしいアイデアを見つけました。
早速、わたしも試してみることに。材料はワインのコルクと、手芸用の羽だけなのでとても簡単です。
※その他、コルクに麻紐を巻くアイデアも
黒猫ウンベルトはこれを大変気に入ってくれました。やはり、床をコロコロ転がる様子が好きなのだと思います。今では猫が喜ぶ以上に、飼い主であるわたしが喜んでいます。
しかしながら、おもちゃにすぐ飽きてしまうのも猫ちゃん。新しいおもちゃを与えたその日は夢中で遊んでくれるものの、翌日にはもう見向きもしないこともしばしばです。そのため、ついつい新しいおもちゃを買い足してしまい、気づけば家中がおもちゃだらけ……という猫飼いさんも多いのではないでしょうか。
わたしも例外ではなく、部屋のあちこちに転がるおもちゃを見ては「これ、全部ウンベルトのだよね……?」と苦笑いする日々を送っています。
Posted by ルイヤール 聖子
ルイヤール 聖子
▷記事一覧2018年渡仏。パリのディープな情報を発信。
猫と香りとアルザスの白ワインが好き。