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フランスごはん日記「トスカーナ風クリーム・サーモン。寒い冬はこれで乗り切れますよ」 Posted on 2025/01/12 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、フランスは全土で、凍てつくような寒さなのである。
とくに、ノルマンディは、寒い。
パリとノルマンディを行ったり来たりしているけれど、どっちも、同じくらい寒い。
でも、ノルマンディの我が家は築150年なので、隙間風が、ふきぬけて、めっちゃ、寒い。
温かい三四郎を抱きしめて、寒さを、しのいでおる。
アトリエの工事も順調なので、少しずつ、作品や画材の移動などもはじまった。
今日は、ガレージをスタジオにしようと思っているので、防音壁の工事などをやった。
友人のビクトールとジェロジェロが手伝ってくれたので、ちゃちゃっと、クリームサーモンのお弁当を作って持っていった。
作業の合間に、段ボール箱をテーブルがわりにして、昼食会!!!
「うめーなー」
と、モルダブ人のヴィクトールが言った。
「こんなにうめーサーモン、食ったことがねー」
笑。
とっても、頼りがいのあるいいやつなのだ。
ライトの位置が気に入らないと言ったら、あっという間に、とりつけてくれた。
ということで、今日は、トスカーナ風クリーム・サーモンを一緒に、作ってみましょう。
ノルマンディ風と言っても過言じゃないくらい、クリーミーな一皿なのであーる。

フランスごはん日記「トスカーナ風クリーム・サーモン。寒い冬はこれで乗り切れますよ」

フランスごはん日記「トスカーナ風クリーム・サーモン。寒い冬はこれで乗り切れますよ」



はい、まず、トスカーナ風クリーム・サーモン、作り方、目安。
サーモンを、皮目から、パリパリになるまで、焼いて、鮭でもいいですよ。

フランスごはん日記「トスカーナ風クリーム・サーモン。寒い冬はこれで乗り切れますよ」

皮パリに焼けたら、サーモンを、一度取り出し、同じフライパンでニンニクと玉ねぎのみじん切りを炒める。

フランスごはん日記「トスカーナ風クリーム・サーモン。寒い冬はこれで乗り切れますよ」

そしたら、
ほうれん草と半分に切ったミニトマトを加え、そこで、さらに、炒める。



そこに、生クリームとパルメザンチーズをたっぷり加え、塩胡椒で味を整えたら、その濃厚でうまそうなクリームソースにサーモンを戻し、完成!

フランスごはん日記「トスカーナ風クリーム・サーモン。寒い冬はこれで乗り切れますよ」

フランスごはん日記「トスカーナ風クリーム・サーモン。寒い冬はこれで乗り切れますよ」

なんで、海から離れたトスカーナで、この料理が生み出されたのか、わかりませんが、逆に、新鮮じゃないサーモンでも、こうやってクリーム味にすると、めっちゃうまくなる、と気が付いたからかもしれないですね。
実は、パリにも、似たようなメニューがありますので、人々の生活の知恵、あくなき、美味しいものへの探求心の現れかもしれませぬ。
ま、美味しければ、なんでもよし。
お好きなパスタとか、白ごはんとか、ばすまてぃ米とか、パンでもいいけれど、あわせて食べてみてくさい。
とにかく、美味しいので、ぜひ、作ってみてね。
ボナペティ!!!

フランスごはん日記「トスカーナ風クリーム・サーモン。寒い冬はこれで乗り切れますよ」



つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
三四郎は若いからあたたかいので、くっついて離れない父ちゃんであります。三四郎との出会いから、三才の誕生日までの記録をつづったエッセイ集「犬と生きる」、1月に発売になると予告しておりあしたが、発売日、2月27日になりました。ちょっとずれたけれど、よければ、手に取ってやってください。犬なんですけど、感性と優しさと食欲が旺盛で、足が超短くて、人間みたいな、笑、ミニチュアダックスなんです。かわいいので、日々、癒されております。

フランスごはん日記「トスカーナ風クリーム・サーモン。寒い冬はこれで乗り切れますよ」

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