JINSEI STORIES

フランスごはん日記「アトリエでペンキ塗り、手伝ってくれた仲間たちに辻流ラザニアをふるまう」 Posted on 2024/12/16 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、ノルマンディのアトリエの壁のペンキ塗りが、ひそかに、続いている。
古い建物だが、けっこう、作業場は広い。
ガレージの横に、アトリエがあるから、ガレージも含めると、町工場くらいの大きさになるかもしれない。たぶん。
田舎の仲間たちが、総出で、今日は午前中、ペンキ塗りを手伝ってくれた。
だから、お礼に、ラザニアを焼いて、ふるまったのだ。
そもそも、インテリアデザイナーのジェロジェロはイタリアの出身だからね、ラザニア出したら、おおお、らざーーーーにゃあ、とはしゃいでいた。あはは。
それにしても、ペンキ塗りは油絵とは大違いで、かなり、難しい。
角とか、隙間も綺麗に塗らないといけない。
専用の回転ローラーをつかって、(普通にどこでも売っている。さすが、日曜大工の国である)、いっきにペイントした。

フランスごはん日記「アトリエでペンキ塗り、手伝ってくれた仲間たちに辻流ラザニアをふるまう」

フランスごはん日記「アトリエでペンキ塗り、手伝ってくれた仲間たちに辻流ラザニアをふるまう」

フランスごはん日記「アトリエでペンキ塗り、手伝ってくれた仲間たちに辻流ラザニアをふるまう」



今日のラザニアは、実は、写真のごとき乾燥ラザニア・パスタを使用した。
これは、実に便利である。
※ 作り方は、下のURLに過去のものがあるので、参照されたし。
https://www.designstoriesinc.com/jinsei/daily-2560-1/

まず、ミートソースを作らないとならない。
出来れば、煮込んだ方が美味しいので、前の晩に仕込んでおくといい。
で、いつものごとく、ベシャメルソースを作る。
そしたら、深皿的なオーブントレイに、クッキングペーパーを敷き詰め(イタリア人は直接トレイで直焼きする方が多い、らしい)、順番に、ぶこちんで、ミルフィーユ状にしたらいいのであーる。
三層くらいはほしいところだが、別に二層でもよい。
おっと、忘れた、薄切りにしたモッツアレラチーズもたぷりとのせておこう。

フランスごはん日記「アトリエでペンキ塗り、手伝ってくれた仲間たちに辻流ラザニアをふるまう」

フランスごはん日記「アトリエでペンキ塗り、手伝ってくれた仲間たちに辻流ラザニアをふるまう」

フランスごはん日記「アトリエでペンキ塗り、手伝ってくれた仲間たちに辻流ラザニアをふるまう」

フランスごはん日記「アトリエでペンキ塗り、手伝ってくれた仲間たちに辻流ラザニアをふるまう」

フランスごはん日記「アトリエでペンキ塗り、手伝ってくれた仲間たちに辻流ラザニアをふるまう」



最後は、パルメジャーノチーズをふんだんに削って、全体を覆わせると準備完了となる。
雪が降り積もったノルマンディの草原のような、美しさ。
しばらく、じっと見降ろして、楽しんでから、あらかじめ温めていたオーブンに放り込んだら、あとは、オーブン任せ・・・。
いい香りが、漂ってきたぞ!!!

フランスごはん日記「アトリエでペンキ塗り、手伝ってくれた仲間たちに辻流ラザニアをふるまう」



待っているあいだも、たのしい、ラザニア、この季節、いいですよね。
ぜひやってみてほしい。
しかし、残念なことに、新しいアトリエにレンジもオーブンも、まだないので、ちょっ冷めたラザニアになってしまったが、それでも、美味しかった。
冷めてもおいしい、というのが、本物の証拠であーる。
午後、ラジオがあったので、1時間だけ、現場を離れて、あまり電波がよくなかったけれど、生放送をしてからの、再び、ペンキ塗り職人に戻った、父ちゃん。
来年の、パリの個展の作品から、ここでの制作がスタートする。
音楽活動から、ひきこもり絵画制作にうつったので、老けるのが早くなるかもしれない。
畑を耕しながら、絵を描いて、犬と浜辺を散歩する辻老人がつづる「フランスごはん日記」、食欲だけは旺盛である。
つづく。

フランスごはん日記「アトリエでペンキ塗り、手伝ってくれた仲間たちに辻流ラザニアをふるまう」

※ 冷めても美味しいよ。まるで抽象画。

フランスごはん日記「アトリエでペンキ塗り、手伝ってくれた仲間たちに辻流ラザニアをふるまう」



フランスごはん日記「アトリエでペンキ塗り、手伝ってくれた仲間たちに辻流ラザニアをふるまう」

今日も読んでくれてありがとうございます。
イタリアで出版された「グラスウールの城」翻訳は日本人、ASUKA OZUMIさんという方です。映像みましたが、ぺらぺらネイティブイタリアンの才女でした。「エッグマン」、「東京デシベル」、とここ最近はこの方がぜんぶイタリア版の翻訳を担当されています。よその国の言語への翻訳、なかなかできませんよね。残念ながら、父ちゃんは、イタリア語は、アリベデルチ、くらしか、わからない。あと、いるこんとぷれふぁぼーれ(お会計、お願いします)。笑。イタリア語、いつか話せるようになりたいな。ASUKAさん、ぐらっつえ。

自分流×帝京大学