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父ちゃんの料理教室日記「絶品、安上がり!サクサク、もちもち、シチリア風、パン粉のパスタ」 Posted on 2024/08/19 辻 仁成 作家 パリ
某月某日、今日はシチリアのシラクーサを三四郎と旅した時に出会った、絶品、パン粉のパスタ~を作りました!
要は、ペペロンチーノなんだけれど、でも、、シチリア風!
今日は、さらに、ちょっと一工夫したものを、ご紹介したい。
みなさん、ご一緒に、シチリア風パン粉のパスタを、作りましょうね。
まずは、材料(一人分)から。
にんにく、1かけら。(二度に分けます。ニンニク好きな人は2個で)
パン粉、カップ1程度、お好きな分量で。
パスタ、100g
いわし(サーディーン)の缶詰。(使うのは、2~3尾)
いわし(サーディーン)の缶詰がない場合は、アンチョビ1尾とか
鷹の爪、一つ
オリーブオイル適量、
塩胡椒、少々
イタリアンパセリ、少々。(ドライでいいです)
このいわしの缶詰は、おととい、オープンサンドで使ったやつの残りなのである。本物の「シラクーサ風パスタ」はアンチョビで作るのであーる。いわしのサンドは、前の日記で、すでに書いているので、参考にしてね、美味しいよ。で、今日は、その缶詰のいわしが残ったので、これで、料理をします。
これね。バゲットに、バターを塗って、缶詰のいわしを載せ、辛いオリーブオイルをたらし、フラードセル&黒胡椒で、食べる。絶品であーる。さらに、日本から持って帰ったジャコを載せた。あはは。
さて、では、シラクーサ風パスタ、作りましょう。まずは、微塵切りにしたニンニクをそのまま軽く炒め。
そこにパン粉を投入し、炒る、感じで、炒める。
ちょっと、色が変わってきたら、急いで、フライパンを動かして、まんべんなく、炒る。
炒る。いろいろなやり方があって、オリーブオイルを入れる人もいるけれど、ダイエッターであるぼくはそれはやらない。それに、ここは普通に炒る方が素直に、美味い。ニンニクの香りがパン粉にうつるので、そのまま、ビールのつまみにもなります。
いい色だ。このくらいで、OKなのであーる・ふぁろめおー。
じゃじゃーん。最後に、ドライのイタリアンパセリを少し入れると、風味が増す。ますます、増す。
フライパンにニンニクの微塵切りをいれ、鷹の爪、オリーブオイルをいれ、ニンニクの香りがオリーブオイルに移ったら、そこに好きなだけ、いわしを、いれる。シチリアではアンチョビを入れるのだけれど、今日は、いわしの缶詰を利用しますね。ぼくが使っている缶詰は辛いオリーブオイルで漬けられたもの。でも、鷹の爪を使えば、一緒であーる。フォークでつぶす。どんどん、つぶそう。
こんな感じになるまで。
アルデンテに茹で上がった、太めのパスタ、をそこに、投入!
手早く、絡めるのだ。いい感じで、いわしがパスタに絡みつく。ペペロンチーノの要領なのだ。
こうなる。
で、パン粉をつまんで、どんどん、振りかければ、完成だが、一つ、注意点があるのじゃ。
フォークで絡めて、食べると、サクサク、美味い! パスタは太麺なので、もちもち、がサクサクとからからまって、超、美味い。要は、イタリアのたぬき蕎麦みたいな、違うか、でも、サクサクは、あとがけが、いいのである。シチリアでは、一緒にフライパンで混ぜたりするところも多くて、それだと、せっかくの炒ったパン粉がぎとぎとになる。しかも、脂でパン粉を揚げ焼きする人もいるが、たぬき蕎麦で育った、ぼくは、後がけが、好き。でも、お好きに。
で、注意点であるが、「追いパン粉」を必ずやってもらいたい。この「追いパン粉」が絶品なのである。いつまでも、サクサク感が終わらない。もう、やばいので、真似してみてね。ボナペティート!
つづく。
今日も読んでくれてありがとうございます。
ということで、至福のパスタなのでありました。シチリアでは、お金のかからないこういう料理のことを「貧乏人の料理(クッチーナ・ボーヹラ)」と呼んでいて、ま、庶民の味ということです。普通は、だから、ペペロンチーノにパン粉をかけるだけの料理だったわけです。ぼくは、アンチョビのかわりに、残りもののいわしの缶詰でやりました。ちょっと、ゴージャスになるしね、笑。で、辛くするのが、さらに、決め手になるので、鷹の爪、たくさん、入れてね。
はい、ということで、お知らせですが、来月、9月8日に、エッセイ教室を開催いたします。ご興味ある皆さん、どうぞ、ご参加ください。
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https://tunagate.com/community/xWZVvgZD/circle/92861/events/348688
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