JINSEI STORIES
滞仏日記「やっと会えたね。さんちゃん、ごめんね。でも、引退したから、これからはずっと一緒」 Posted on 2024/08/17
某月某日、ジュリアのところに三四郎を迎えに行ったら、やっぱり、臭かった。
ひと月ものあいだ、ジュリアのドッグ合宿所で、他の犬たちと共同生活をおくった三四郎、お迎えに行くと、やはり、強烈な犬臭であった。
なんとなく、どういう生活をおくっていたのか、想像をしてしまう。
しかも、鼻の先がむけており、ティッシュで拭うと赤い血が・・・。
ジュリアからぼくの手に渡された三四郎、野原を毎日、走り回って、かなり、しまっていた。その分、痩せている。
いろいろと考えてしまった。
でも、少なくとも音楽興行世界からは引退したので、長期間、日本に行くことは、多少減るのではないか、と思う。
それか、もうちょっと小犬だけを扱ってくれる人に、ゆだねるか、それだと問題はやはり専門家じゃないので、過保護にされてしまうのも、どうなのだろうと悩むし、ううう、難しいの~。
ともかく、今後のことは、ちょっと考えよう。
一時間くらいかけて、三四郎を洗ったのだった。何度も何度もシャンプーをし、最後にリンスもやって、それでも、足りないくらい、洗いに洗ってやったのだった。
いつも、ごめんねー、でも、引退公演すごくよかったのだよー。
それから、さんちゃんには、手作りのチキンごはんを与えたのだった。もう、待ちきれなくて、がつがつ、顔を突っ込んで食べる三四郎がいとおしかった~。
わん♪
さんちゃん、食べ終わると、ソファに飛び乗って、ぼくの横に、ピタリとへばりついた。もう、ここから離れない、という感じ。
ういやつじゃのー。
ぎゅっと抱きしめてあげた父ちゃんだった。
そのあと、引退公演の動画を一緒に観たり、ええと、打ち上げの写真なんかも見せて、あはは、わかるわけないんだけれど、この人がピアニストだよ、と教えたり・・・。
ともかく、日常が戻って来たんだよね。
夜は、さんちゃんと散歩に出たり、ボールで遊んだり、ギターを弾いて聞かせたり、何事もなかったかのように、日常が戻っていたのであった。
※ ジュリアがポラロイドで撮影した、今回の合宿仲間たち、かわいい~!!!! これをみる限り、大型犬はいないのー。左から二匹目が、ジュリアが飼っているブルちゃん。この子と三四郎は仲良しなんだよー。さんちゃん、ベロ、長い。暑かったんだろうね。いつも、毛皮のコート着てるんだものね、・・・。
※ これが、辻家の定番、いわしのスナック! 日本で買ってきたジャコがかかっています。先日、野本が来た時にも作ってやったのだけれど、普段食べないのもちゃん、2個も食べていた。美味しいんだよねー。
※ マコちゃんにもらったシャンパン、オリンピックバージョンですね。で、オペラにできた日本のチーズケーキ屋さんの抹茶のプリンケーキみたいなの、美味しかった。メルシー、マコちゃん!
ぼくは、あまりお腹がすいてなかったので、いわしの缶詰で、軽食をつくって、食べた。田舎パンを焼いて、そこにバターを塗り、唐辛子で漬けたいわしを載せて、フラードセルちょっとかけて、がぶり、これがたまらなく美味しかった。
フランス人は、いわしの缶詰をパンとバターで食べるのだけれど、マジで、美味しいのでやってみてね。唐辛子漬けのいわしがない場合は、辛いピザオイルをかければいいよ。
「さんちゃんはダメ。これは、辛いからね」
さんちゃんのむけた鼻の頭にちょっとクリームを塗らなきゃね。
ああ、でも、安心した。
元の世界に戻ることが出来て・・・。
つづく。
今日も読んでくれてありがとうございます。
なんか、家に帰れて嬉しいんだけれど、自分の寝床に横たわり、ぼくをじっと睨むさんちゃんでした。パパしゃん、なんで、こんなに長いこと、ぼくをほったらかすの? という感じで、ううう、ごめんね。でも、引退したから、許しておくれ。
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※ 鼻先が痛々しい、、、、、。他の犬にかまれたのかなァ・・・。ちょっと、ジュリアに打診中・・・。まだ、返事はない。