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滞日公演「いよいよ引退の朝、引退について思うこと」 Posted on 2024/07/30 辻 仁成 作家 パリ

滞日公演「いよいよ引退の朝、引退について思うこと」

某月某日、さ、引退公演ツアーの初日を迎えたのだった。
おー、いよいよ引退か、という気持ちはまるでない。ただひたすら、いいライブをやりたい、と思うこと以外に感想がとくにないのが、不思議でならない。
でも、音楽興行という世界から足を洗うことへのこれまでの関係者の皆さんへの感謝は持っている。長かったので、いい時も悪い時もあったが、よくぞ支えて頂いた、と思うばかりだ。ECHOESデビュー当時、イベンターや制作会社の人たちと全国ツアーに出て、バカ騒ぎをしていた青春時代のいい思い出がある。
いまだに、ECHOESで申し訳ないが、引退後も、これだけは心の中に引きずり続ける記憶となるだろう。まちがいなく、ぼくの初期を形成したものだからである。
さて、今日はだから、興奮もしてないし、終わるという悲しみもない。
なんにもわかってない少年が、引っ越す前の日の夕方にいつもの公園で遊んでいるような感じかもしれない。
ただ、いいタイミングの引退だと思う。ここで一度線を引くことは大事だ。
足腰が元気なうちに、迷惑をかけず、静かに去るのがいい。
音楽をやめると思ってないので、そういう悲壮感もない。
むしろ、引退することが楽しくてしょうがない。
ぴんぴんしているうちに、引退できること、幸いじゃないか。
しかも、今までで一番エネルギッシュな音に仕上がっている!
さーて、その先のことは千秋楽が終わった後に考えよう。
青空のみ。

滞日公演「いよいよ引退の朝、引退について思うこと」



滞日公演「いよいよ引退の朝、引退について思うこと」

予定曲数は、22曲くらいで、そのうち、半分がECHOES時代の曲、残りがソロ時代なのであーる。もっと歌いたい曲があったが、しょうがない。
でも、思い出たっぷりの見納めソング、となる。
で、今日の会場は、よく知らない。はじめての劇場だ。
有楽町のマリオンの上らしいが、どういう会場か検討もつかない。キャパ的には、前回のEXシアターとか、京都劇場くらいの規模だと聞いている。
今日と明日は若干、当日券が出る(18時より、会場で販売だそうだ)が、8月5日の日は関係者も入れないほど、ぱんぱん、なのだそうだ。5日は、当日券もありません。
そして、8月7日の大阪フェスティバルホールもぼくはやった経験がない。
ただ、大きな会場だということは知っている。東京の3回分の客席数らしい。
広々と謳えるのはいいね。
そこが、ぼくの日本での最後の公式コンサート会場になるのか、ということは、ちょっと意識している。大阪で最後か、なるほどね、ありえたね。
大阪で、終える、というのも、不思議なご縁だけれど、終わったら、メンバーと好物のお好み焼きを食べに行きたいな、と思っている。思ってるよー、朝まで行くぞー。(*`艸´)ウシシシ。
とまれ、あと、今日を入れて、9日間で、ぼくの音楽興行人生が終わる。
お世話になったイベンター、制作会社の皆さんに、心から、感謝である。
しかし、熱血な人生はここからはじまる。
その決意を表明する最高のライブにしたい。

滞日公演「いよいよ引退の朝、引退について思うこと」



つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
ということで、真夏の夜の祭典、ということになりました。今日から始まる、引退公演ツアー、全力を出し切りたいと思います。幸いなことに、体調も声も万全です。お愉しみください。

自分流×帝京大学

滞日公演「いよいよ引退の朝、引退について思うこと」

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