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フランス女性の新しいスタンダード。日焼け止めはオーシャンフレンドリーで Posted on 2024/06/08 NANA メイクアップアーティスト パリ
6月になり、パリではようやく太陽が顔を出してくれるようになりました。
悪天候が続いた春から一転、日差しも強くなり、もう少しすればフランスに本格的なバカンスシーズンが訪れます。
今夏はオリンピック・パラリンピックがありますが、観戦はバカンス先で! リゾートで!というフランス人も少なくありません。
そのため最近では、バカンスの必需品・日焼け止めを新調する方が増えてきました。使い心地や香り、どの日焼け止めが良かったか? などと話題に上ることもあり、フランス人女性の関心の高さがうかがえます。
そんなフランスでは今、エコフレンドリーならぬ「オーシャンフレンドリー」な日焼け止めがスタンダードになっています。
オーシャンフレンドリーとはサンゴ礁と海を破壊しない、やさしい成分の入った日焼け止めのことです。日本でもたくさん登場していますね。
環境問題に敏感なフランス人は、口にするものや肌につけるものにこだわりを持っています。オーシャンフレンドリーな日焼け止めを選ぶようになったのも、彼女たちにとっては自然なことだったのでしょう。
パリのコスメコーナーでも、魚やサンゴのマークがついた「海にやさしい」日焼け止めを見かける機会が多くなりました。
パッケージには「オーシャン リスペクト(ocean respect)」と表記。パリの店員さんにもそのまま通じます!
ハワイ、タイ、パラオなど、日焼け止めの規制法は現在、世界のリゾート各地に広がっています。
フランス人のバカンス先としては地中海(沿岸)が多いのですが、残念ながらその地中海でも、サンゴの死滅が進んでいるそうです。
フランスではこうした汚染を抑えるべく、個人が、企業が「海にやさしい」取り組みに力を尽くしています。
日焼け止めの成分には植物油や自然由来のものを。中身だけでなく、ボトルもリサイクルで、バリやタイのビーチサイドで回収されたプラスチックを再利用しています。
フランス人は中身も、ボトルも環境にやさしいかをチェック。
もうひとつ新しいスタンダードと言えば、「オー・ソレール(eau solaire)」でしょうか。
従来のフランスの日焼け止めは油分が多く、ねっとりとした使い心地でした。しかし最近では、「日焼け止めウォーター」のオー・ソレール(eau solaire)の需要がとても増えているとのこと。
真夏、40℃前後にもなるパリでべたべたした日焼け止めをつけるのは心地も悪く、日本のサラッとしたジェルタイプを懐かしく思ったものです。
オー・ソレール(eau solaire)はオイルと水分の二層式です。オイル配合とはいえライトな使い心地なので、手に取る女性がどんどん増えている印象です。
ここにも「オーシャン リスペクト(ocean respect)」のマークが。
フランス人にとって、こんがり小麦色の肌は憧れの対象です。
日焼け後のケアはいつも大変ですが、最近のスタンダードは肌だけでなく海の生物も守ること。フランスでは今、薬局でもデパートでもこうした日焼け止めが増えています。
Posted by NANA
NANA
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