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パリごはん日記「世界一のフォーに挑む、後編。~これこそ絶対においしいやつだ~」 Posted on 2024/05/11 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、ということで、父ちゃんが挑戦する、世界一美味しいPHO(フォー)づくり、ついに、やったのだ、まじで、最高に美味しい、個人史上最高のPHOが完成したのだった~。ふぉーーーーーーーーーーーーーーー!
前編は、鶏をまるごと一羽解体し、それを寸胴鍋でダシしにして、最高のスープを作るまでの過程をご紹介したのだが、後編こそが、このPHOづくりの最大の見せ場となるので、ご注目、いただきたい!!! 
まずは、前編で作った、寸胴鍋いっぱいのスープの中から、鶏肉と鳥ガラを取り出し、骨と肉を分別したのだが、今度は、その鶏ガラスープを漉して、スープだけにしないとならないのだ。
そして、そのスープに今度は、玉ねぎのスライスを加えていく。
なんで、そんなことをするのか???
実は、これがとっても大切なのである。自然の甘味がここで、抽出される、ということだ。そして、思ったよりも、たくさんの玉ねぎスライスをいれなければならない。
このレシピは、ベトナム人の先生、グエンさんに習ったので、細かい理由は聞かないで・・・。笑。
スープには、この量で大匙8くらいのニョクマム(ナンプラー)をいれる。
とくに、塩胡椒はする必要もない。お好みで・・・。ぼくは、しませーん。
あ、でも、追い生姜はするように、グエン先生に言われたので、理由は、きかず、ここで、玉ねぎスライスと一緒に、生姜のぶ厚めのスライスを入れておきましょう。
鶏ガラだけでも、写真のような感じで、かなり、出てくる。
これがすべて、うまみ、になっておるのじゃー、どうだァ。
言っときますが、うまみの素のような化学調味料は一切使ってない。鶏ガラスープの素さえ、入ってない。だからこそ、おいしいのであーる・ぱちーの。
鶏ガラスープの素は、とっても便利なのだけれど、さすがに、今回は、鶏まるごと一羽の前では、意味がない、ということであった。

パリごはん日記「世界一のフォーに挑む、後編。~これこそ絶対においしいやつだ~」

パリごはん日記「世界一のフォーに挑む、後編。~これこそ絶対においしいやつだ~」

※ 鶏ガラを取り出しました、これはすごい!!!!!

パリごはん日記「世界一のフォーに挑む、後編。~これこそ絶対においしいやつだ~」

※ 玉ねぎのスライスはここで投入~!!!! 鶏ガラを全部取り出すと、ここまでスープが減ります・・・。

パリごはん日記「世界一のフォーに挑む、後編。~これこそ絶対においしいやつだ~」



さて、薬味的に、ここで用意をしなとならないハーブ類をご紹介したい。
コリアンダー、タイ・バジル(普通のバジルとはちょっと異なるので、ここは、タイ。・バジルを使わないとならない)、ミント、それから、添え物として、もやし、赤唐辛子、ライムなどである。
この写真の黄色いエキスは、鶏をまるごと炊いた時に鍋の表面に浮かんできた脂なのだけれど、これはスプーンで掬って、取っておいて、麺を茹でる時に、くっつかないようにするために、再利用をする。
味もいい感じになる。ベトナム人の知恵であーる・ぬーぼー。
ということで、麺を茹で、お椀にいれたら、スープを入れ、薬味を適当に載せて、ライムをお好みで絞って、食べるのだけれどォ~、
「うみゃあああああああ」
となった。
いや、文句なく、世界一のPHO(フォーガ)の完成であーる。
サイゴンビールがないので、サッポロビールで我慢したが、サッポロビールにも最高にマッチいたしました!!!! 札幌の皆さん、ご馳走様。

パリごはん日記「世界一のフォーに挑む、後編。~これこそ絶対においしいやつだ~」

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※ この鶏肉を炊いた時にでる脂を、麺を茹でる時に再利用、大事です。

パリごはん日記「世界一のフォーに挑む、後編。~これこそ絶対においしいやつだ~」

※ あと、スープから取り出した鶏肉、もう、味は出ていますが、皮目を焼くことで、触感が出るので、ぼくは、おすすめします!!!



ということで、前編、後編、二回にわたって、おおくりした、世界最高峰の「フォーガ(鶏肉で作るフォーを、フォーガ、という)」の作り方、いかがであったであろうか?
ここまで、贅をつくして、時間をかけて、作ったものがおいしくないわけはない、のであーる・はんぶらきゅーでん。
し、しかし、残念なことに、息子くんは、友だちと約束があるというので、今夜は来ないことになり、ぼくは、1人寂しく、フォーガをやけ食いしたのでありました。
ふぉーーーーーーーー。
ふふふ。
そんなこともある。
でも、ご安心あれ、このスープは万病に効く妙薬でもあるからして、明日、明後日、で父ちゃんは見事に飲み干してやろうと思っておるのじゃ。
ぜひ、家族の多い皆さん、やってみてね。
健闘を祈る!

パリごはん日記「世界一のフォーに挑む、後編。~これこそ絶対においしいやつだ~」

パリごはん日記「世界一のフォーに挑む、後編。~これこそ絶対においしいやつだ~」

※ わざと、同じ写真を二度、使う、テクニック!!! ああ、なるほど、そこまで、美味いのか、ということです。えへへ。微妙に角度が違うの、わかるかなー?



つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
それにしても、おいしかったです。明日は、そら豆のごはんを作って、ええと、揚げ春巻きとチャーシューも作ろうと思っている、父ちゃんなのでありました。食べることに関して、まじで、貪欲すぎるじゃあ、あーりませんか~。あはは。

さて、ほんねトーク、聞きませんか????
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パリごはん日記「世界一のフォーに挑む、後編。~これこそ絶対においしいやつだ~」

そして、フランスツアーが6月に行われます。
パリは、ベルビルにある老舗の劇場「Le Zebre」にて行われます。チケットが発売になりました。在仏、在欧の皆さん、お時間があれば、ぜひに。
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●6月30日、パリ、Le Zebre チケットはこちらから、どうぞ!
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そして、7月3日、リヨン、La Marquise
なぜか、パリの会場よりも、売れています。売り切れる前に、お早目に!笑。
チケットはこちらから、どうぞ!
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https://billetterie.seetickets.fr/tsuji-in-lyon-concert-la-marquise-peniche-03-juillet-2024-css5-envolproduction-pg101-ri10301835.html

●7月13日ごろ、帝京大学出版会から、父ちゃんのアートブック「パリ情景、動かぬ時の扉」が出版されます。全176ページの画集&小説集です!!!
●7月20日から7月28日まで青山・新生堂画廊にて、個展!
●9月後半、コルシカ、アジャクシオ、ライブ。(ライブは、だいたい、9月25,26日のどちらかになります。作家としての登壇も予定しています)

自分流×帝京大学

パリごはん日記「世界一のフォーに挑む、後編。~これこそ絶対においしいやつだ~」

※ 伊勢丹アートギャラリーと青山・新生堂で展示したすべての作品を網羅した、アートブック「パリ情景、動かぬ時の扉」は7月13日ごろ、全国書店に並びます!!!