某月某日、描いた絵が気に入らなくて、よくつぶす。
どうやって、つぶすのか、というと、強制的に白い油絵具、もしくは下地剤をぬりたくって、なかったことにしてしまう。
スタッフさんに、止められた絵もあり、画廊の人に、もったいない、いい絵です、と言われて、つぶされずに生き残った作品たちが、評価されたりすることも、稀にある。笑。
思えば今までに何枚の絵が破棄されたことであろう。でも、自分が気に入らないのだから、世に出すことは許されない。
昨日もこういう絵を描きだしたのだけれど、この構図と色が気に入らなくて、白く塗りつぶしてしまった。なので、この写真の作品は、もう、この存在しない。
はかないのー。
ぼくのアトリエには、絵の死骸がたくさん転がっている。
パリの街角を描いた古い絵があり、でも、人様に見せられる状態じゃないので、誰にも見せたことがなかった放置作品が、カンバスを買いに行く時間がなくて、ある日、白に塗りつぶされて、生まれ変わるということも、まま、ある。
カンバスは、常に、枯渇している。麻のカンバスしか、買わない。
塗りつぶされては、描かれ、また塗りつぶされ、何層にもなった絵がごろごろしている。
ぼくの死後、誰かが、エックス線で、透かしたら、別の絵が出てくるはずだ。
あはは。☜誰だ、お前。

※　こうやって描いたはいいが、気に入らない。

※　いろいろとやってみるが、やっぱし、気に入らんのだ！！！
で、白く、塗りつぶしてしまう。あはは。この繰り返し！！！　

次の個展「パリ情景、動かぬ時の扉」には、そうやって、何層にもなった作品が、けっこう、出展される。長い年月が、そうさせたのであーる。
ただ、言えることは、つぶしたことでいい作品に生まれ変わったものばかり。
どこが気に入らないかは、他人にはわからない。
もったいない、と長谷川さんにもよく言われたが、自分が気にいらないものを画廊に展示することは自分的にはもっと嫌なのだ。
納得してないものは、絶対に、アトリエから出さない主義者なのであーる・ぱちーの。
ということで、今は、次の個展の「パリ情景」を求めて、時間のある限り、一人と一匹は、ふらふらと、パリ市内を歩き続けている。
カフェに入り、人々や街角を眺めている。
新生堂さんには、３２作品を出品する予定で、ほぼ、その数は満たしているのだけれど、もっといい作品が描けるならば、入れ替えも考えている。
なので、ノルマンディには今は向かってない。
ノルマンディでは、歌の練習を主にやっている。
ロンドン公演が迫っているので、ボルドー・ワイン学校留学旅行のあとは、しばらく、ノルマンディにこもることになるだろう。
でも、いましばらくは、パリのアトリエにこもる日々なのであーる。

※　さんちゃんはいつだって、好奇心旺盛！！！
父ちゃんはいつも、つまんない、派なのであーる。白樺派ではなく、つまんない派、なのじゃ。つまらない世をつまるようにさせたい人生よ。

つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
ぼくは「海峡の光」を書いた頃のような自分と再び出会っています。絵を描いているというより、創作をしているという方が強く、巨大な詩集をいま、カンバスに紡ぎ上げているのだ、と思っているので、描くことが一番楽しくなっています。次が、歌うことで、次が料理で、次が、・・・。あはは。

父ちゃんの今後の・スケジュール

●小説「十年後の恋」集英社文庫版、重版！
●小説「東京デシベル」がイタリア、Rizzoli社から刊行されました。
●４月１９日、ロンドン、ライブ。詳細はこちらから☟

https://www.eventbrite.co.uk/e/2gz-tsuji-and-hide-live-japanese-music-in-london-tickets-790578039197?aff=oddtdtcreator
●６月２８日、ボルドー・ライブ、予定。（詳細待って）
●６月３０日、パリ・ライブ決定（まもなく、チケット発売します！！！）
●7月3日、リヨンでライブ。（こちらもまもなく、チケット発売開始！）
●７月２０日から７月２８日まで青山・新生堂画廊にて、個展！
●７月後半から８月前半にかけて、日本ツアー、まもなく発表！
●９月後半、コルシカ、アジャクシオ、ライブ。（詳細、待って）

https://www.instagram.com/japan.stories?igsh=MTA2dWFjODdsZnNrZA%3D%3D&utm_source=qr
新しいデザインストーリーズのインスタも再始動！　
https://www.instagram.com/designstories_paris?igsh=cHlpdGFvdWkyYmdj&utm_source=qr
お知らせ、以上です。