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パリ最新情報「仏学校で導入予定の制服、デザイン案が明らかになる」 Posted on 2024/01/23 Design Stories
フランスは2024年9月の新学期から、一部の学校で制服着用を試験的に導入する。
これはガブリエル・アタル新首相が教育大臣時代に提案したもので、「子どもの格差をなくす」「服装によるいじめを和らげる」ことが目的だった。
1月19日にはマクロン大統領が追加でデザイン案を発表、生徒が着用する制服のディテールが明らかになった。
制服はフランス国内、約100の公立学校で実験的に導入される。
仏政府は参加する学校にそれぞれ、統一された制服を提供する予定だという。
モデルとなる制服のデザインはこうだ。
EXCLUSIF – «Le Figaro» dévoile l’uniforme scolaire concocté par l’exécutif
La tenue unique retenue est sobre, loin des uniformes stricts que l’on trouve dans certains établissements sous contrat ou du traditionnel blazer anglais.
→ https://t.co/YtcmV1TIKu pic.twitter.com/pZ00FSyZYp— Le Figaro (@Le_Figaro) January 19, 2024
※Le Figaro 公式Xより
仏政府が提案した制服は、白かグレーのポロシャツに、紺色のセーター、グレーのズボン(スカートは全くない)。
そしてこのデザインは小学校、中学校、高校とすべての生徒に共通する。
保育園の児童だけは別で、被るタイプのスモックが提供される。
また制服にはマジックテープが付いており、希望すれば学校のロゴを接着することができる。
今回のモデル制服は、「シンプル」「質素」「スポーツウェア」をコンセプトとしている。
総額はセットで200ユーロ(約3万2千円、ポロシャツ5枚、セーター2枚、ズボン2組)で、地方自治体と国が折半で出資する。
よって保護者が負担する必要はない。
なお、この導入には「校風や生徒一人ひとりにどのような効果をもたらすか」を調べる目的がある。
そのため仏政府は結果が良好であれば、2026年からフランス全土で展開する可能性があると述べている。
この度のデザインに関しては、フランス国民にもおおむね好評だという。
制服の習慣がなかったフランスでは一部で「自由が奪われる」と反対の声も上がっているが、マクロン大統領は「家庭間の格差を解消する」と強調した。
一方、国内一部の私立学校では、独自に制服導入を始めていたところもある。
実際に制服を着た生徒は「みんなが同じものを着ているのを見て、もう批判されることがないんだと安心した」「朝の時間の節約になった」と意見しており、学校関係者は「生徒間の関係を和らげる効果」があったと明らかにした(仏東部アルザス、サン=ジョゼフ高校)。
社会的格差が広がるフランスではこのように、制服着用を求める声が大きくなっている。(大)