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退屈日記「シュークルートとポトフの中間を狙う、父ちゃんの大胆な美味い提案」 Posted on 2023/12/15 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、アルザス地方の郷土料理に「シュークルート」というものがある。
ドイツとか欧州各地で食べられている人気のキャベツ煮込み料理なのだ。アルザス風シュークルートというのは、千切りされたキャベツを塩であえ、乳酸発酵させたもの煮込み、ベーコンやソーセージ、じゃがいもを添えた一皿で、おいしいというよりも、うまい、というのが似合っているアルザスの郷土料理である。
でも、ドイツにも似たようなものがあるが、起源を調べると、もともと、ザワークラフトはドイツで生まれ、アルザスに入って、シュークルートが確立され、それが再びドイツに戻って、ドイツでは広まった。
ドイツのザワークラフトは酸っぱいキャベツのみをさすが、シュークルートはそれにベーコンやソーセージ、豚肉などを加えて、料理として確立したものを指す、らしい。笑。
どっちが先でもいいんだけれど、いろいろとありますね。
シュークルートはワインとあわせ、ザワークラフトはビールが合わせる、というこれもどうでもいい違いもあって、でも、仲良く両者は存在している。
で、ドイツではシュークルートのことを「シュラハトプラッテ」と呼ぶらしい。(ごめんなさい、間違えていたら、ドイツの皆さん、ご指摘ください!笑。そのくらい両者は影響しあった・・・、近い世界の料理、でいいですか? ローマ時代からあるらしい!!!!)

退屈日記「シュークルートとポトフの中間を狙う、父ちゃんの大胆な美味い提案」

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ちなみに、ビタミンCが大変豊富で、大航海時代(15世紀半ば)には、船員たちの命を救うために、このザワークラフトが船に大量に運び込まれていたのだとか、ということで、身体にいいのであーる。
ということで、ビタミンC不足の皆さん、キャベツの発酵料理、シュークルートを作って食べましょう。しかし、ぼくはシュークルートはそんなに好みではない。
げげげ、問題発言であった~。
ぼく自身は、シュークルートはどっちかというと、ワインじゃなく、ビールと合わせるのが好きな派なのであーる。
しかし、しかし、ちょっと工夫すると、この酸っぱいだけのキャベツが、まろやかな美味いキャベツになることにある時、気が付いたのであった。
それが今日、紹介する、シュークルートとポトフの仲介、父ちゃん発、「ポトクルート」なのであーる。あはは。適当に述べております。
要は、ポトフを作って、その横に、ザワークラフトを添えた、だけ。
でも、こうやると、酸っぱいだけのキャベツが、スープで緩和され、ほのかにまろやかな甘さが出てくるから不思議なのであーる。
マスタードをつけて、バゲットと一緒に食べるのだけれど、ビールでも、ワインもでいいじゃないか、という感じになる。
世界が平和であることを願って、ポトクルートの普及につとめたい、と思う、今日、この頃の父ちゃんでありました。
ぜひ、お試しあれ。
ザワークラフトはカルディで売ってます、瓶詰で!!!

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つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。

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