JINSEI STORIES
滞仏日記「ダックスフント型で作った銘菓サンシーロがうまかった!お菓子作りは楽しい」 Posted on 2023/12/11 辻 仁成 作家 パリ
某月某日、ミニチュアダックスフントのパウンドケーキ型を日本でひそかに(ってか日記で書いたっけね、笑)購入しておいたので、ついに、それでキャロットケーキ、銘菓サンシーロを作ることにしたのだった。☜すでい銘菓!
ロンドンのコーヒーチェーン店で食べたキャロットケーキが忘れられなかった。あの味に、挑戦ということで、今日は、ケーキ作りに精を出した父ちゃんなのであった。
ケーキ作りは実に楽しいのであーる。
でも、これ、本当に、三四郎の形をしたキャロットケーキができるんかいな、という不安もいっぱいだったが、ま、ま、ま、作るしかないっしょ。
ということで、これが前にもご紹介した、ミニチュアダックスフントの形をしたケーキ型である。さて、どうなることやら。
今日は日曜日だけれど、午後、ツジビルのラジオがあった。
ラジオの前に、材料を準備し、型に注いで? タイマーをしかけ、焼きあがるまでラジオでトーク・・・。
さてさて、どんな風に出来上がっているのであろう。トークしながらも、頭の中は焼き上がりのことばかり考えていた父ちゃん! ☜すんません。
で、生放送が終わって、すぐにキッチンに飛んでいくと、おおお、いい香り~。
オーブンをあけて、パウンドケーキ型をとりだしたァ。
わ、すげー、出来てるじゃーん。しかも、かわいい~!!!!!
一人でうきうきの父ちゃんを、足元で、見上げるさんちゃん、でありました。あはは。
しかし、これ、取り出すのが難しかった。
形が形だけに、胴長短足の三四郎そっくりな形なので、やわらかいし、うまく、型から抜けないのであーる。
※ 冷めてからやるべきなのだろうけれど、気持ちがせいて、しょうがない~。
ああああ、思わず、サンシーロの首が折れた。ボキっ!
げげげ、折れたじゃん。
慌てて、なかったことにした、父ちゃん。これは、あかん。
ちょっと、待とう。ということでそこから30分ほど、待ったのだけれど、折れた首がつながることもなかったのであーる。残酷。
でも、それでも、なんとか型からケーキを抜き取ることに成功したのでありました。笑。
御覧ください。じゃじゃじゃじゃーん。
いざ、試食。
まず、どこから食べればいいのか、という次の難題にぶつかった父ちゃん。
というのも、頭から食べていいのか、尻尾からか・・・、有名な「ひよこ」饅頭が抱える同じ問題にぶつかってしまったのである。
頭から食べると、残酷、と言われ、お尻から食べると、エッチ、と小学生のころに言われていたが、「ひよこ」が大好きだった小学生の父ちゃんは、もちろん、丸食いをしていたのであった。あはは。超残酷じゃあ。
で、銘菓サンシーロだが、おなかから、食べることにした。そうすることで、少しずつ、胴長が胴短になっていくではないか。
胴が短くなれば、足が長くなり、首も長い感じになり、もはやダックスではなくってしまったが、イルカ? あはは、ま、よかでしょう。
足元にいる三四郎が、
「ふんふんふん」
と要求してくるので、これは三四郎銘菓だから、ちょっと味見をさせてあげた父ちゃんでありました。仲良く、山分け、楽しい日曜日でございました~。
※ 食べるたびに、どんどん、胴長ではなくなっていく、サンシーロ!!!これも、かわいい~。
つづく。
今日も読んでくれてありがとうございます。
ロンドンで食べたキャロットケーキはさすが、超しっとりしておりましたが、こちらのパリ風キャロットケーキは、しっとりではなく、優しい味わいに出来上がっておりました。おいしかったァ~。しかし、しっとりさせるにはどうしたらいいのか、来年、ロンドンに遊びに行ったときに、修行をしてきたいと思います。
めるしー。