JINSEI STORIES
フランスごはん日記「野菜って美味しいよね。そのうまさを濃縮、父ちゃんのミネストローネ!!!」 Posted on 2024/10/30 辻 仁成 作家 パリ
某月某日、はい、それでは、辻家のミネストローネの作り方をまずは御指南!
別に特別なものではないが、野菜が苦手だった息子君を野菜大好き青年に育て上げたのが、こちら、辻家のミネストローネ、ということになる。
要は、野菜だけだと、野菜嫌いな子供は、野菜を食べない。
なので、まずは、ミネストローネから、ということになる!!!
別に普通のどこにでもあるミネストローネではあるが、それなりに工夫がある。では、作り方を!
今回の野菜は、ニンジン、トマト、ズッキーニ、玉ねぎ、パプリカ、にしたが、できれば、セロリ、なんかが入ると、大人も好きな味になーる。(ただ、セロリが嫌い子供は多いので、お子さん向けならば、セロリは、慣れてからにしましょう!)
で、ブロックのベーコンを小さくカットして使ったが、これはちょっと手間がかかるので、日本だと普通の薄切りベーコンでよいのじゃ。(フランスはなかなか日本のようなベーコンが売ってない。普通のベーコンでやってください)
このベーコンの肉味が、野菜嫌いな子供に、いい効果を与えるのであーる。
まず、野菜嫌いな子供は先入観から嫌いになるので、野菜はできるだけ、細かくカットし、色とりどりの、なんだか、わからないものに変える。笑。3ミリ~5ミリ以内に。野菜が何かばれないようにするのじゃ!あはは。
ベーコンは縮むので、それよりちょっと大きくてよい。
ココットにつぶしたオリーブオイルを軽くひき、つぶしたニンニクを放り込み、火をつけ、油に香りが移ったら、そこにまず、玉ねぎとニンジンをいれ、しんなりするまで炒める。
ここまでいいかなァ~。しんなりだよー。
そしたら、次に、ズッキーニ、パプリカをいれ、なじむまで炒めたら、最後にカットしたトマト(普通のトマトなら4分の一とか6分の一にカット。どうせ、溶けていく。ただ、大きめのトマトは種をとること。酸い味が出るので)をいれ、チキンブイヨンを一つ放り込み、水がひたひたより、ちょっと上回る程度までいれたら、蓋をし、強火にする。
煮立ってきたら、白ワインを50ml程度、投入し、塩コショウで軽く味を調える。
で、ミネストローネだな、と思うところまで煮てもらうのだが、途中でトマトが浮いてくるので、菜箸で、トマトの皮をとる。これは、大事だよー。
するっと剥けて簡単にはがれるので、心地よい。
皮がないほうが、お子さんはうれしい。大人も嬉しい。
ひと手間が、おいしい、を生み出す。当然じゃあああああああ!
で、
トマトはお玉で、かき回すと、スープの中に溶けこんでいく。ここが、だいたい完成のめどであろう。
味をみて、塩コショウで整える。
大人はちょっと辛みをだす赤い粉、一味とか、七味とか、パプリカ粉とか、ピーマン・デ・スプレットなどをいれてみて。
辛すぎるといけないので、様子をみながらね。
カップにお玉でいれ、パルメジャーノチーズを、さらにその上に擂った黒コショウをふりかけて、完成となる。ボナペティーじゃ。
ミネストローネは、野菜嫌いなお子さんの、いわば、野菜世界への入り口だと思ってもらえばいいと思う。
粉チーズをかけると、もっと肉味が増すので、野菜好きへと誘う。
ぜひ、試して頂きたい。
そして何より、大人たちも、心を安寧化させるのに、ミネストローネは重要なのだ。
イタリアの味噌汁だと思ってもらいたい。
イタリア人がかっこいいのは、ミネストローネスープを毎日飲んでいたからなのじゃ。
マジ?
知りません。あはは。
アリベデルチ!!!!!!!
つづく。
今日も読んでくれてありがとうございます。
ということで、大きく育った息子が、野菜を大好きになったのは、この、父ちゃんのミネストローネによる、ので、ぜひ、お試しあれ。
いひひ。