JINSEI STORIES
退屈日記「勝手に冬時間になるアイホンの謎を調査しようと寝ずに頑張った父ちゃん」 Posted on 2023/10/29 辻 仁成 作家 パリ
某月某日、今、これを書いているフランスの時間は朝の九時、昨日まではその時間の日本は、16時だった。
ところだ今日から冬時間なので、時計を見ると17時になっている。
7時間時差から、8時間時差に広がるのだが、この長くなる日は、一時間ゆっくりと眠れるので、9時に起きても余裕。ほんとうなら、10時だからね、一時間儲かった。
これが夏時間に戻る時に、一時間うしなって、帳消しになる、というのは、「夏時間、冬時間の怪」なのであーる。
で、アイホンは優秀だから、寝ている間に、夏時間から冬時間に勝手に調整するシステムが、買った時から機能に含まれており、だから、起きたら知らない間に冬時間を生きることになるのだ。
で、別に海外と仕事をしていない人は何も気づかず、アイホン見てれば、日常にそんなに変化はない。
あ、早起きしたかな、程度だけれど、ぼくみたいに日本の編集者さんとかとやりとりしているとそうはいかない。
今日は日本時間の22時に「ラジオ」生放送をしないとならない。(定期的に、だいたい日曜日の夜10時から一時間ちょいやっとるのだ。ラジオ好きやし)
しかし、冬時間になったから、4時間後なんだけれど、今日は五時間後になるということだ。なので、ちょっと失敗しないようにせにゃならん。
ところでアイホンはいつ針を進めるのか気になったことがあり、なんどか寝ずに調査をしたが、ぜんぜん、わからなかった。
辻家における世界七不思議のひとつとなった。あはは。
で、いろんな人に訊いたら、ぼくらが寝ている間に、変わるらしい、と言うことが分かって来た。
どうやら、深夜3時に、変わるらしい。細かいことは聞いてないが、深夜3時になると、2時に戻るとか、そういうことらしい。2時台が二回あるということか?
なので、その時間に待ち合わせをしていた人は、時計みて、冬空の街角で、ぎょえ、となるかもしれない。数はめっちゃ少ないとは思うが、あり得ない話でもない。それが冬時間の怪である。あはは。
昨夜、その冬時間の怪を目撃しようと、個展のデザインストーリーズ用のフライヤーを作りながら、寝ずに頑張っていたが、完成した喜びの中で寝落ちし、気が付いたら、冬時間になってがっかりしてしまった。損した気分である。
とまれ、冬時間になる直前に完成したフライヤーをご覧頂きたい。
「動かぬ時の旅」と題されたシリーズの絵を部分的に使用して作った。こういう画風の作品もある。全部出ししないところがミソである。
今しばらくは、フライヤーで初個展のイメージを掴んで貰えて頂けたら幸いであーる。
※ 前回のと比較してほしい。前のも大きな絵の一部だった。
伊勢丹アートギャラリーでの個展の会期は、2024年2月28日から3月5日、午後18時までとなる。まだ、先ではあるが、手帳などに、メモをして、見逃さないようにお願いしたい。ぼくの手元を離れた絵がその後、どうなるのか、誰にもわからないからである。
世界に一つしかない、ぼくの絵は、その一つ一つに、物語を込めて作られてる。
今回の「Les Invisibles(見えないものたち)」の中に、千夜一夜物語のような壮大なストーリーが含まれているので、伊勢丹アートギャラリーの展示物巡回ルートも直前に説明させて頂きたい。絵巻き風の個展になるのであーる。
ふふふ。
さて、冬時間スタートじゃ。
頑張っていくぞ!
熱血~。
つづく。
今日も読んでくれてありがとうございます。。
フライヤーは個展開催まで10枚ほど、月に2フライヤーは作っていく予定なので、フライヤー個展も出来そうですね、えへへ。パリは今日も雨です。煮物でも作ろうかしら。
父ちゃんからのお知らせです。辻村(ツジビル)は父ちゃんのコミュニティ・オンライン・ビレッジです。ここでは毎週、村営生放送のラジオ(だいたい夜22時からおねんねの時間まで)、ミニ動画配信、ボイスオブツジビルが不定期で放送されます。他にも、いろいろ、回覧板とか掲示板があり、楽しいアプリからぼくこと村長と繋がる仕組みです。ミニ動画がパリやノルマンディだけじゃなく、ぼくが旅する場所各地から、その風景をお届けします。生配信なので、今の世界を雰囲気を旅する気持ちでご覧ください。