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パリ最新情報「ヨーロッパでラメ、グリッターを使った化粧品が使用禁止に!」 Posted on 2023/10/21 Design Stories  

 
メイクアップ製品に見るラメやグリッターが、まもなく過去のものになる。
9月25日、欧州委員会は、化粧品やその他の製品に配合されるマイクロプラスチックを段階的に禁止することに合意した。
そのためマイクロプラスチックを使用したラメ・グリッターや、角質除去製品(スクラブ)などが、10月16日(月)からすでに規制の対象となっている。
 

パリ最新情報「ヨーロッパでラメ、グリッターを使った化粧品が使用禁止に!」



 
規制の影響を受ける製品は幅広い。
マイクロプラスチックは化粧品だけでなく、人工芝に使う粒状の充填材、柔軟剤、玩具、医薬品、医療機器などにも含まれている。
よって一部の製品は、各メーカーが代替手段を開発して移行する時間を与えるため、4年〜12年の猶予期間を経てから販売禁止となる。

欧州委員会が言及したように、この措置の目的は「約50万トンのマイクロプラスチックが環境に放出されることを防ぐ」ためである。
※欧州委員会は2030年までに、マイクロプラスチックによる汚染を30%削減することを目標としている。

規制の対象となったのは、5ミリメートル以下の大きさで、不溶性であり分解しにくいというマイクロプラスチックだ。
これらを完全に除去することはできず、結果、海洋、陸上、淡水の生態系に大きな影響を与えてしまう。
 



パリ最新情報「ヨーロッパでラメ、グリッターを使った化粧品が使用禁止に!」

 
化粧品の成分は自然由来のものを。香水も二本目は詰め替えレフィルで。と、エシカル消費がスタンダードになりつつあるヨーロッパでは、今回の規制は自然なことかもしれない。
一方フランス発のコスメブランドでは、欧州の禁止を前に行動を起こしたところがあった。
ヴィーガンのネイルブランド、そしてパリのグリッター専門店(主にラメのコスメを扱う)の二つだ。
これらのブランドでは、植物のセルロースから作られた、地球にやさしい生分解性のラメを使っているという。
 

パリ最新情報「ヨーロッパでラメ、グリッターを使った化粧品が使用禁止に!」

https://www.instagram.com/p/CtEwpwmyqyP/?igshid=MTc4MmM1YmI2Ng%3D%3D
※パリの植物性グリッター専門店、「Si Si La Paillette(シーシーラパイエット)」公式インスタクラムより



 
このように製造から廃棄まで、化粧品業界では環境への配慮が大きく求められている。
プラスチックは捨てないことも大事だが、作らないことも大事。
プラスチックを使用すれば環境を汚染するだけでなく、限りある資源である石油を消費してしまうためだ。

なお今回の規制に関して、EUのヴィルジニウス・シンケヴィチウス環境・海洋・漁業担当委員は、「マイクロプラスチックは、海、河川、陸上、そして食品や飲料水にも含まれています。規制は非常に小さな粒子に関するものですが、人為的な汚染を減らすための重要な一歩です」と述べている。(こ)
 

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