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パリ最新情報「シャンゼリゼ大通り、テラス席をオリンピックに向けて美しく一新」 Posted on 2023/10/06 Design Stories  

 
パリのシャンゼリゼ大通りは、2024年のオリンピック・パラリンピックの開催に向けて、観光客を迎え入れつつ、変貌を続けている。
500本の植樹、そして舗装の修復工事など、今までも大がかりなプロジェクトが発表されたシャンゼリゼ大通りだが、9月26日には「現在ある通り沿いのテラス席がすべて、同じ色、同じ幅、同じ家具で統一される」と新しく発表になった。
 

パリ最新情報「シャンゼリゼ大通り、テラス席をオリンピックに向けて美しく一新」



 
「より美しく、よりパリらしく」なるというシャンゼリゼ大通りのテラス席。
現在では、19の飲食店が通り沿いにテラス席を構えている。
しかしシャンゼリゼ大通り委員会の会長は以前から、「大通りに並んでいる19のテラスが調和を欠いていること」を嘆いていたのだという。
 

パリ最新情報「シャンゼリゼ大通り、テラス席をオリンピックに向けて美しく一新」

 
そこでシャンゼリゼ大通り委員会は、24年のパリ・オリンピックを前にテラス席を統一することを決定した。
イメージは、19世紀の建築家、ジョゼフ=アントワーヌ・ブーラールによって作られた中庭“イングリッシュ・ヴァシュリー”にヒントを得た、天窓の付いた開放的なテラス席だ。
 

パリ最新情報「シャンゼリゼ大通り、テラス席をオリンピックに向けて美しく一新」

©RF Studio



 
屋根はグリーン、外壁は淡いグレー、そして家具は赤に、19のテラス席はすべて同じモデルとなる。
各テラスの幅は4.20mで、店舗の規模に応じて複数設置が可能なのだそうだ。
※大規模なイベント時には解体も可能。

またすべてのテラスは、大通り沿いにある並木の高さ(葉が付くすれすれの高さ)に設置される。
これによりシャンゼリゼを訪れる観光客にとっては、凱旋門の眺望が良くなるほか、散策のためのスペースが確保されるということだ。
 

パリ最新情報「シャンゼリゼ大通り、テラス席をオリンピックに向けて美しく一新」

©RF Studio



 
ガラスの天窓に、ガラスのウィンドウも設置されるため、これまでのテラス席よりは日当たりがぐんと良くなる。
そして今まで使われていた剥き出しの電気ケーブルも撤去され、テラスには「エネルギー自給自足」を目的とした、20年間使える充電式バッテリーが新しく搭載される。
籐の椅子も100%フランス製となり、特別なプレートが付いた「シャンゼリゼ」コレクションが用意されるそうだ。

こうしてシャンゼリゼ大通りのテラスは、来年に向けて一新される。
しかし中央部にあるロクシタン×ピエール・エルメのショップだけは来年を待たずに、今年の年末にトップバッターとして改装オープンする予定だという。
 

パリ最新情報「シャンゼリゼ大通り、テラス席をオリンピックに向けて美しく一新」



 
パリ市内では、テラスが全体としてデザインされるのはこれが初めてとなる模様だ。
なお統一された席はオリンピックの期間中だけでなく、終了後も続く。
パリ市観光局によると、こうした調和の背景には「美観目的」そして「毎日30万人近くが訪れるシャンゼリゼ大通りに一貫性を持たせたい」という目的があるそうだ。

確かにシャンゼリゼ大通りのテラス席は、派手ではないが飲食店によってテイストがバラバラだった。
しかし今回のプロジェクトは、普段はあまりシャンゼリゼに近づかないというパリ市民からも一部、「この新しいテラス席が私たちの習慣を変えるかもしれないと思うと、興味津々です」などという声が上がっている。(大)
 

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