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日本とこんなに違う、食事時間の長さが世界一!なフランス Posted on 2023/07/19 ルイヤール 聖子 ライター パリ
「フランス人の食事時間は世界でいちばん長い」と、興味深い結果がOECDの調査によって明らかになりました。
フランス人が食事に費やす時間は、なんと一日平均で2時間13分。
世界平均の1時間31分を大きく上回る数字だということです。
とはいえ、平日の朝食や夕食は質素でサッと済ませるのが一般的なフランス人の食事スタイルです。
(ランチは日本より少し長めのイメージ。)
何が世界一にさせているのかというと、やはり週末の長い長い食事時間なのではないでしょうか。
アペロから始まり、前菜、メイン、デザートと、一品一品サーブする流れも相まって、椅子に座っている時間は3〜4時間、クリスマスなど特別な日はそれ以上、ということも珍しくありません。
つまり全体の食事時間を平均して「2時間13分」となるわけですが、一生に一度クラス、たとえば結婚式や還暦のお祝いパーティーなどは日本人もびっくり!の長さになります。
先日、フランス人ご夫婦の金婚式に出席する機会がありました。
ご結婚50周年を記念した、家族・親戚・友人が一堂に会する貴重なパーティーであります。
結果から申し上げますと、テーブルの前にいた時間はなんと「12時間」を数えました。それでも「普通か、早い方。」と語るフランス人にはさらに驚かされます。
※金婚式のガーデンパーティー、アペロタイムから始まります。
アペロ(食事前のおつまみタイム)は12:30から約2時間。
なかなかに長いアペロタイムです。
というのは、皆がゆるゆると集まってくる、出席者が40人いれば全員にビズ(頬と頬を合わせるフランス式の挨拶)をして回る、それからシャンパン片手に談笑と、久々の再会タイムを盛大に楽しむため。
招待者全員が開始時間の12:30に集まらないのも、さすがゆっくり、フランスです。
※ガーデンパーティーの場合はケータリングサービスを使用することが多いのですが、家庭によってはレストランだったりと、形式はさまざまです。
さて全員が集まったところで、前菜は14:30からスタートしました。
ちなみに「しばし歓談」という時間はなく、ずっと歓談。食事をしながら、ありとあらゆる話題で盛り上がります。
上がる話題としては、仕事の調子はどうか、今年のバカンスはどこへ行くか、最近は何がいちばん楽しみか、さらにフランスを賑わしている社会的・政治的な出来事までと、本当に多岐にわたります。
メインの肉料理は15:50〜。
飲み物も白・ロゼワインから赤ワインに変わります。
日本人ならここですでに終わり、皆が帰路についているであろうランチタイム。
しかしフランスではまだまだ中盤です。
裏側では40人分の食事をその場で調理する、ケータリング業者さんの奮闘する姿も見られました。
電気調理器の具合が途中で悪くなったりと、大小トラブルがフランスではよく起こります。
庭の一角で「Allez、 Allez!(行け行け、がんばれ!)」と叫びながら奮闘するケータリング業者さん。
彼らもフランスのパーティシーンになくてはならない存在です。
そんなドラマが重なって長くなるフランスの食事時間ですが、中座はかなり失礼にあたるようです。
よほどのことがない限りは、最後までその場にいるのが礼儀なのだとか。
途中、ダンスタイムがあるにしても全員で一緒に、写真撮影会も全員で一緒に。
子どもやティーンはゲームをしてもOKですが、敷地を離れないようにします。
しかし「お尻が痛くなったりしませんか?」という問いには、全員が「痛い(笑)」、「膝も痛い」「その晩は決まってこむら返りする」なんて声がありました。
それでも子どもの頃から続く伝統なので、フランスのパーティーはやっぱり楽しい! ということでした。
続いて食後のチーズは17:00〜、デザートは18:00〜、コーヒータイムは18:30〜。
(デザートとコーヒーは別々に取ることがほとんど。もちろん時間割が決まっているわけではなく、すべて流れとなります。)
ということで、一生に一度のパーティーにおけるランチタイムは、合計でなんと6時間を数えました。
それからダンス等をして楽しみ、夕食までの空き時間はわずか3時間だけ。
夕食は軽いビュッフェでしたが、結果的にランチ+ディナーの合計時間は約12時間となりました。
お別れも40人にビズをしてから。
一度に解散!ではなく、深夜0時頃に再びゆるゆると席を離れます。
「フランス人の食事時間は世界でいちばん長い」理由はこうした部分にあるのではないでしょうか。
そしてこれは同時に、「外国人が驚くフランス人の習慣、第一位」でもあるそうです。
Posted by ルイヤール 聖子
ルイヤール 聖子
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猫と香りとアルザスの白ワインが好き。