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パリ最新情報「ソルド一色のパリ。セールの原点は老舗デパートに!」 Posted on 2023/07/05 Design Stories
パリで夏のセールが始まった。
フランスのセール期間は政府主導により定められている。
そのため開催日は夏も冬も統一され、各店が同じ日付に一斉に値下げを始める。
今年は6月28日〜7月25日となっており、現在ではオンラインでもオフラインでも元気にセールが開催中だ。
ファッションに留まらず、家具、電化製品、一部化粧品などいろいろな物がセール対象になるフランス。
オンラインショッピングの需要高で実店舗に出向く人は少なくなっているというが、それでも23年冬のセールはプレタポルテ部門を除き、前年よりも好成績を残したという。
そんなバーゲンセールの概念を世に広めたのは、パリ最古のデパート、ル・ボンマルシェだった。
正確にはル・ボンマルシェの前身である小売店「プティ・サン・トマ」がスタートさせており、1852年に開業となったル・ボンマルシェに引き継いだという形になる。
※当時のセールのポスター。
デパートで購入する機会は少なくなっても、実際に行くと楽しいバーゲンセール。
現在のル・ボンマルシェでも開催されているが、争奪戦ということはなく、ゆったりとお買い物が楽しめる。
夏のお出かけアイテムも値下げになっており、かごバッグや帽子、一部ではサングラスも並んでいた。
またテーブルウェアや食器などもセール対象になっていて、ライフスタイル全般のアイテムが揃うのがル・ボンマルシェの特徴でもある。
もう一つ、デパートのちょっとした目玉が、あまり知られていない「広大な肌着コーナー」だ。
これはル・ボンマルシェだけではなくギャラリー・ラファイエット等でも開催されている。
消耗品である肌着が30%〜(物、時期によっては50%以上)の価格で購入できるのは女性にも男性にもありがたい。
今回、肌着コーナーではパジャマや部屋着、一部の水着もセールになっていて、ファッション売り場よりも盛大な賑わいを見せていた。
一方、オンラインセールでは電化製品が盛況のようだ。
7月3日のまとめによると、アマゾン・フランスではSDカード、スマートウォッチ、お掃除ロボットのルンバなどが人気とのこと。
こうしたセールは7月25日まで続く。
フランスでは今、デパート以外でもアウトレットや各小売店が一斉にセール期間に入っている。
インフレは苦しいがインフレだからこそセールに出向く、という人も増えており、前時代とはちょっと異なったアイテム・買い方が目立つようになった。(オ)