PANORAMA STORIES

簡単、便利。パリジェンヌにお団子ヘアが多いワケ Posted on 2023/05/30 NANA メイクアップアーティスト パリ

 
パリはすっかり初夏の季節になりました。
青い空に快適な気候、日没は22時近くとなり、家でジッとしているのがもったいないなく感じるほどです。
さて、気温の上昇に伴い、こちらではとあるヘアアレンジが増えてきました。
パリジェンヌの「お団子ヘア」です。
 

簡単、便利。パリジェンヌにお団子ヘアが多いワケ

 
冬にもチラホラと見かけますし、パリだけに限ったことではないのですが、春夏のあいだはロングヘアのパリジェンヌにとってお団子(シニヨン)ヘアが楽なようで、道を歩けばたくさんのアレンジ・スタイルを目にします。
でもなぜお団子なのでしょう?
そこには楽チンなだけではない、フランス特有の理由がありました。
 



簡単、便利。パリジェンヌにお団子ヘアが多いワケ

 
フランスは硬水のため、ほとんどの人が髪を毎日洗いません。
毎日洗うと髪がどうしても痛んでしまうためです。
ところが毛先には良くても、洗わないでいるといくら乾燥した気候とはいえ、頭皮がちょっとベタついてきます。
そこでお団子ヘアは「カモフラージュ」になります。
メイク中に訊いたところによると、「髪を洗って2、3日目にすることが多いかな」と女性たちは言っていました。
ということでお団子ヘアは、脂っぽい髪を感じたくない時にとっても便利なのだとか。
皮脂も天然のスタイリング剤になるため、まとめる際にワックスやジェルは使用しないそうです。
 

地球カレッジ



簡単、便利。パリジェンヌにお団子ヘアが多いワケ

 
もちろんそうでない目的もあります。
特にパリは大気汚染が酷く、最近では花粉も増えてきました。
髪を毎日洗わないので、余計な汚れを着けたくないとお団子にまとめる人もいます。
暑い夏は首もとがすっきりします。
冬より春夏に増えるのはシンプルにこちらが理由ですね。
 

簡単、便利。パリジェンヌにお団子ヘアが多いワケ

(バレッタで留めるだけのアレンジも)

 
街を見渡してみると本当に多く、働くパリジェンヌの定番ヘアスタイルの一つ、と言えるかもしれません。
販売員さん、飲食店スタッフ、女性警察官からスポーツ選手までたくさんの女性がお団子ヘアを取り入れています。
 



簡単、便利。パリジェンヌにお団子ヘアが多いワケ

 
作り方は本当に簡単。
難しい作業はなく、ポニーテールにした髪をくるくるっと巻きつけ、ゴムにまた束ねるだけで完成します。
長さにもよりますが、ピンは人によって使ったり、使わなかったり(くせ毛なので絡まりやすいというのはあります)。
しかしものの1分で作れてしまうお団子ヘアは、忙しい朝にも最適だということです。
 



簡単、便利。パリジェンヌにお団子ヘアが多いワケ

 
シュシュを活用するパリジェンヌもいます。
ピンを使っていると頭痛がする…ということで、おくれ毛部分をシュシュでカモフラージュ。
そのためパリでは可愛いシュシュ・バレッタがたくさん並んでいます。
 

簡単、便利。パリジェンヌにお団子ヘアが多いワケ

 
無造作に作っても、ヘアアクセサリーを使っても何でもOK!なお団子へア。
ただボリュームは抑えめで、高い位置で作るのがパリジェンヌの通説のようです。
簡単・便利なこのヘアスタイルは、お休み中、バカンス先でも活躍します。
海に入る時にはもちろん、ビーチで肌をこんがり焼きたい時にもバッチリ!なのだそうです。
 

自分流×帝京大学



Posted by NANA

パリ在住。世界の美容とコスメのトレンドを追いかける