JINSEI STORIES
父ちゃんの料理教室「一人で生きる飯に最適、おひとり様用なんちゃってパエリア~」 Posted on 2023/05/18 辻 仁成 作家 パリ
ということで、何かと忙しいのだけど、ちゃんと食べたい父ちゃんなのである。
マルシェで青々とした美味しそうなアスパラガスが目にとまった。
フライパンでパエリアを作る、というものであった。
残念ながら、記事化することを念頭にいれずに作ったので、作業工程の写真がないのだけれど、えへへ、想像をしながら、一緒に作ってもらいたい。
これは絶対に、美味しいのである。
まず、包丁で鶏のもも肉を鶏と骨とに分離させる。骨は鍋に入れ、水を注ぎ、ちょっと塩をいれて、沸騰させたら、弱火でぐつぐつ・・・。青ネギなどをいれておくといい。鶏ガラのダシをつくっておく。お米の量にもよるけれど、250mlくらいかな。
で、皮つきの鶏肉の方は、適当なサイズにカットし、塩とパプリカをふり、ジップロックにいれ、お酒を注いで、よく揉んで冷凍庫にしまっておく。(30分以上、漬けておきましょう)
ここまでいいですか?
小さなフライパンに自分が食べられる分量のお米を載せ、中火で焼く。
お米の量だけど、ぼくは半カップくらいの分量で作った・・・。
お米が微かに変色、うっすら茶色っぽくなってきたら、そこに、玉ねぎ半分、ニンニク一個、唐辛子半分(辛いのが苦手な人は加減してね)ほどのみじん切りを一緒に放り込んで、先の鶏ダシスープを少しずつ加えていくのだ。
じゅわーっと豪快な音を上げる、いい香り・・・。
水分が飛んで来たら、ダシを少しずつ投入していくのだけど、白ワインも回しがけする。
昔、お米は「はじめちょろちょろなかぱっぱ」と教えられたけれど、フライパンなので、目視で様子をみていく。
10分から15分を目安に、時々、味見をしながら、好きな硬さに持っていくのが、大事。
ダシの濃さで、味が変わるので、塩胡椒とオリーブオイルは最後、味を調える段階まで様子をみる。あとはお好みで、味を決めていく。
味の染みた鶏肉は、皮目を下に、フライパンで焼く。
弱火でじっくり。脂が出てくる。なぜ、弱火かというと強火にするとパプリカが焦げてしまうので、弱火でカリカリになるまでじっくりと焼くのがコツ。
で、アスパラガスはピーラーで周囲の皮を軽く剥いて、鶏肉の横で、一緒にフライパンで炒めちゃえばいいのだ。(根っこに近い方はカットして捨てます)
だいたい、米がいい感じになるのと同じくらいの時間で鶏肉が皮パリ、アスパラグリルもいいグリル具合に出来上がる。
お米が先にできたら、アルミホイルをかけて蒸せばいい。
一番、嬉しいのは、お米の底におこげが出来る状態だ。
中心の辺りを箸とかスプーンでちょっとほじくりながら様子を見る。慣れてくると、イイ感じで焦げ目が出来上がる。
味の染みたお米の上に鶏肉とアスパラを置いて、なんちゃってパエリアの完成である。テーブルに鍋敷きをおいて、その上にフライパンを置き、そのまま、ガブッと食べるのが、父ちゃんスタイル。美味しいよー。
ボナペティ!!!
迫ってきました。辻仁成、オランピア劇場でのソロコンサート、席のご予約はオランピア劇場のサイトから、どうぞ。
☟
https://www.olympiahall.com/evenements/tsuji/
☟
そして、父ちゃんのニューアルバム「ジャパニーズソウルマン」、はこちら!
☟
https://linkco.re/2beHy0ru