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日本とこんなに違う、フランスのルームフレグランス事情 Posted on 2024/05/23 ルイヤール 聖子 ライター パリ
誰かのお宅を訪問した時に感じる「香り」。
これはフランスにもあって、日本とは異なる特徴的な香りがします。
たとえばシャルル・ドゴール空港に降り立った時の匂いと、羽田空港に降り立った時の匂いが違うように、香りにはその国ならではの独特なキャラクターがあります。
私が感じたフランスのお宅の香りは主に、以下のものがありました。
1、パンの香り、2、バニラっぽい香り、3、グリーン系またはアンティーク調の香り、です。
もちろんファミリーか単身か、男性か女性によっても違うので、偏って「これ!」と定義することはできません。
ただ、家の新しさ古さ、洗濯洗剤の違い、食品の違いは家の香りにもかなり影響しているんじゃないかなと思います。
ルームフレグランスの使用率が高いことも挙げられます。
フランスでは香り付きキャンドルが特に多くて、次いでディフューザー、ルームスプレー、ポプリなどが登場します。
そのためか、パリのルームフレグランス売り場はどこも物凄い品揃えです。
香りの種類もびっくりするほど豊富で、何度訪れても飽きることがありません。
先日、「さすがフランス・・・」と思ったアイテムを発見してしまいました。
パリのパッサージュ、ギャラリー・ヴィヴィエンヌを歩いていたら、シックで格好いいお店が目の前に。
何だろうと思って入ってみると、なんと「溶岩ポプリ」のお店でした。
まず、溶岩をポプリにしてしまおうという発想が凄いです。
本物の溶岩に香り付きのオイルを垂らせば、約半年はルームフレグランスとして活躍するそうです。
他にはアンバー、クリスタル石があって、お好みでミックスも可、ということでした。
香りは高級なパフュームか強めのアロマオイルといった感じで、フランス人が好きそうな豊かで深い香りがしました。
(フランスの方は一般的に甘い香りがお好みのようです)
ルームフレグランスも洗濯洗剤も、こちらは諸々の香りが強い印象です。
フランスでは特にフレグランス・キャンドルの使用率が高いのですが、香りはやはりしっかりめで、日本ではあまり見ない特大サイズもありました。
置く場所はほとんどがリビングです。
また寝室にはピローミストといった特別なアイテムを置くことも。
ちなみにクリスマスには食卓にもキャンドルを灯すのですが、食事中、香りが漂っても気にならないというフランス人は多いようです。
確かにフランス人はディナーに出かける際、香水をバシバシと浴びていますね。
(着ける、ではなく浴びる人が多いです)
※フランスに来てからというもの、ギフトやノベルティでたくさんのキャンドルが集まりました。
冒頭で、フランスで経験したお宅の香りとして、1、パンの香り、2、バニラっぽい香り、3、グリーン系またはアンティーク調の香り、と述べました。
独断ですが、以下が私の分析結果です。
1番のパンの香りというのは、常備しているお宅が多いので納得の結果です。
2番のバニラっぽさは、フランス人が甘い香りのルームフレグランスを好んでいることに由来します。
そして3番のグリーン系は、お花や観葉植物を置いているお宅が多いこと、アンティーク調は「家具、建て物自体が古いこと」に起因しています。
その人の好み・生活臭も関係しているので一概には言えませんが、匂いは本当に日本と異なっていて、興味深いものがありました。
Posted by ルイヤール 聖子
ルイヤール 聖子
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猫と香りとアルザスの白ワインが好き。