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日本とこんなに違う、フランス女性の指先・ネイルデザイン Posted on 2024/01/31 ルイヤール 聖子 ライター パリ
フランス女性の指先をじっと見ていると、あることに気づきます。
それは、メイクやヘアと同じように、「素が上等」というポリシーです。
以前、パリジェンヌのメイクがとてもナチュラルだとご紹介させていただきました。
実はこのナチュラル感は、フランス女性の指先、つまりネイルデザインにも共通しています。
一方で、そもそもネイルを施す人が少ない、というのもまた事実であります。
日本人のネイル技術は世界最強、と聞いたことがあります。
確かに日本では爪の綺麗な女性が多いですし、素晴らしい技術を持ったネイリストさんもたくさんいらっしゃいます。
さて、フランスではどうでしょうか。
まず圧倒的に多いのは、「セルフネイル」「爪は短め」そして「絶対にワンカラー」ということです。
マニキュアは基本的に自分で塗って、しかも爪は伸ばさず単色塗りであることが多い。
フランス女性はどうやら、手の込んだこと・時間のかかること・可愛いことにあまり興味がないようです。(しかし言い換えればちょっとズボラ)
色も基本的には単色塗りです。
全世代に共通しているのは赤で、若い世代だとブルーや黒、紫といった渋い色をチョイスすることも。
30代・40代のフランス女性にネイル事情を聞いてみましたが、カラフルな色を楽しむことはあっても、やはり毎日ではないと言っていました。
※ネイルサロンには行かず、皆さん自分で塗ります。
ということで彼女たちがネイルをするのは、もっぱらソワレ(夜のパーティーやディナーなど)か、バカンスに出かける前となります。
確かに、パリのお洒落なレストランやイベント、プレゼンテーションの場では、赤のネイルを施している女性をよく見かけます。
したがって赤のネイルをしている人は、「戦闘モード!」なのかもしれませんね。
仕事中の女性でも赤い爪をしていらっしゃるので、職場も自由な雰囲気なのでしょう。
ちなみにフランスの職場はアピアランスに厳しくないのですが、そもそもほとんどの女性がすっぴん(してもBBクリーム)で、服装もパンツスタイルと、だいたいがナチュラルです。
次にネイルサロンですが、あることはあります。
ところが、ネイルサロンに定期的に行っている、という女性をほとんど見かけたことがありません。
中には一度も行ったことがないというフランス女性も多いのではないでしょうか。
理由は「値段が高い」「通うのが面倒」「途中で剥がしたくなる」などなど。
それでも行く人は行く、といった感じで、これからの季節はペディキュアの注文が多くなるそうです。
※サロンでもワンカラーの注文が多く、爪の形はスクエアが人気なのだとか。
なので、ジェルネイルをしているフランス女性は本当に少ないです。
そんな「超レア」なネイル人口が好むデザインとは何か。
単色塗りのほかに人気なのは、シンプルな「フレンチネイル」なのだそうです。
フランスだけにフレンチネイルか。。と思っていましたが、実はこれはアメリカ発祥らしいですね。
ではなぜフレンチかというと、米国人のネイリストさんがフランス女性のナチュラルな爪からインスピレーションを受けて、ジェルアートとして発案したのがきっかけなのだそうです。
※花柄アートはなし、ラメやストーンも使わない。
このように、メイクも爪もありのまま・ナチュラルを好むフランス人です。
また先ほど「フランス女性は爪が短い」と述べました。
これは好みの問題というのもありますが、もう一つ理由があって、「フランスの古い取っ手が爪に優しくない」からです。
例えばフランスのカーブ(地下倉庫)やガレージはだいたいが古く、なぜこのようなデザインにした?!という取っ手が多くあります。
そこに長い爪を引っかけてしまうと、深いところから千切れて、とても痛いのです。
※伸ばしているとかなりの確率で爪がもげてしまいます。
爪に関しては、女性も男性も綺麗であれば綺麗、と口に出しますが、日常的には何もせず、気負い過ぎないのが良いとするフランス人でした。
これは白髪ケアをはじめとしたエイジング・ケアにも繋がっていきますので、次週「エイジングケア編」でご紹介したいと思います!
Posted by ルイヤール 聖子
ルイヤール 聖子
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猫と香りとアルザスの白ワインが好き。