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パリ最新情報「エッフェル塔の小さなクリスマス。期間限定、スノードームのようなカフェが登場!」 Posted on 2022/12/10 Design Stories
パリの街は先月中旬から、クリスマスムード一色となっている。
シャンゼリゼ大通り、モンマルトル、オペラ座近くは美しくライトアップされ、節電を随分と意識しながらも、「光の街パリ」を素敵に再現している。
ただパリのシンボル・エッフェル塔付近だけは少し遅く、その規模も小さく、しっとりとした雰囲気に包まれるのが特徴だ。
ということで12月6日、ささやかなクリスマス企画がエッフェル塔内でスタートした。
現れたのは、‘’スノードーム“のようなカフェバー、「ラ・ビュル・パリジェンヌ」。
こちらは北欧のガラスドームをイメージしており、抜群の日当たり&温室効果が自慢とのこと。
決して広くはないが、テラス席も含めるとエッフェル塔の1階部分、半分くらいの面積を占めており、平日であればゆっくりと座ってカフェやお酒を楽しむことができる。
※期間は12月6日から来年1月1日までの限定。
1階とはいっても、(フランス式の1階<1er étage>、日本の2階に当たる)エッフェル塔には1階、2階、最上階しか存在しておらず、高度57メートルとかなり高いところに位置している。
メニューはコーヒー、カフェオレ、ソフトドリンク、各種ワイン、シャンパン、スイーツ、パリの絶景。
どの席からもパリが一望できるということで、「ラ・ビュル・パリジェンヌ」でしか味わえない特別な体験が約束されている。
なお、カフェ利用にはエッフェル塔の入場チケットが必要だ。
※シャンパンの用意がフランスらしい。
これはもともと、エッフェル塔の生誕130周年を記念して現れた仮設カフェだった。
2019年の初回があまりにも好評だったため、ロックダウン後の2021年から期間限定で復活したということで、今回がすでに3度目の開催となる。
※現在、エッフェル塔はサビの修繕作業のため、ところどころでお色直し中。
期間中はサービス精神旺盛なサンタさんも登場する。
7日、10日、11日、14日、そして17日〜24日までは毎日、サンタさんがテラス席に顔を出し皆の写真撮影に協力してくれる。(平日は午前10時~午後6時まで、週末は午後8時まで)
またサンタさんの設定もフランスらしい。
これは、「エネルギー危機で電動ソリの燃料が切れてしまい、仕方なくエッフェル塔に立ち寄った」という時事的・自虐的なブラックジョークなのだそうだ。
ただ最近のパリはどんよりとした天気が続いているため、日没直後の17時過ぎが昼間よりも綺麗と言えるかもしれない。
エッフェル塔は、日没時間に合わせてライトアップが始まる。
そして「ラ・ビュル・パリジェンヌ」の店内ライトもエッフェル塔の光と同じ色で構成されているので、カフェの景色が鉄の貴婦人と一体化し、柔らかなオレンジ色に変わるのだ。
短い開催期間ではあるが、スノードーム・カフェは旅行客にも大好評のようだ。
来年や再来年にはバージョンアップして再び現れる可能性もある。
最近のフランスは、重めのニュースが次から次へと発生している。
しかしパリのエッフェル塔にはそれらを忘れさせてくれるような、小さくて温かいクリスマスが用意されているのであった。(セ)