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パリ最新情報「気管支炎、フランスで大流行へ。国内全域で警戒態勢に」 Posted on 2022/11/05 Design Stories  

 
10月中旬、フランス国内4つの地域で気管支炎が流行期に入ったとパリ最新情報にて報告させていただいた。
あれから2週間強、気管支炎は国内で爆発的な広がりを見せており、11月3日にはとうとうコルシカ島を含むフランス全土が「最大限の警戒が必要」と発表された。
仏保健当局によれば、10月24日から30日の1週間で気管支炎のために救急外来を受診した2歳未満の子どもは合計6,167人で、前週に比べて47%も増加。
最終的には1,978人が入院し(うち98%は1歳未満)、イル・ド・フランス首都圏をはじめとした小児科では緊迫した状況が続いているという。

また仏保健当局は、本年の流行は過去3年間に記録した流行のピークをすでに超えていると発表している。
特に気管支炎による救急外来受診や入院数は例年に比べ非常に多く、2年連続で流行が早まっているというシナリオも確認された。
 

パリ最新情報「気管支炎、フランスで大流行へ。国内全域で警戒態勢に」



 
現在、フランス国内すべての地域が「流行期」にあるとされているが、そのうち最も顕著なのはフランス北部であるとのことだ。
ただ人口の多いパリおよびパリ近郊でも小児科医療が圧迫されており、首都圏で集中治療を受けられない約30人の乳幼児が他の地域に緊急搬送されたと報道されている。

フランス首都圏の小児科圧迫問題については、以前から度々指摘されてきた。
しかし、この度の気管支炎流行では小児科が飽和状態になった他、看護師不足のために幼い子どもの手術を延期しなければならない病院もあったという。
そのため10月22日には国内7,000 人以上の小児科医がマクロン大統領に公的書簡を送り、小児科医療機関の危機を大規模に訴えていた。
 

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事態を重く見た仏政府は11月2日、病院、特に気管支炎の流行で圧迫されている小児科医療機関に対し、10月に約束した1億5000万ユーロではなく、4億ユーロ(約580億円)の追加援助を発表した。
対象は小児科スタッフに限らないとのことだが、この予算は2023年3月31日まで、すべての病院職員の夜勤手当を倍増させる財源となる。
 

パリ最新情報「気管支炎、フランスで大流行へ。国内全域で警戒態勢に」



 
フランスにおけるコロナ第8波は落ち着きを見せているが、11月2日(木)の報告では陽性者が42,025人と感染症は未だ終わっていない。
それに加えフランスでは今年、気管支炎の流行がかつてないほど深刻になっているため、2022年〜2023年の冬は三大流行病(コロナ、インフルエンザ、気管支炎を引き起こすRSVウィルス)が引き続き懸念されている。

気管支炎の原因となるRSVウィルスは2歳以下の子供がかかりやすいと言われている。
しかし、基礎疾患がある人や高齢者は肺炎の引き金になり致命的になる可能性もあるので、予防策を怠らないようにしていきたい。(オ)
 

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