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仕込むなら今!本場ドイツの「シュトーレン」レシピ大公開 Posted on 2022/10/05 マイヤー 智栄 会社員 ドイツ・マインツ
10月に入りぐっと寒くなってきたドイツ。クリスマスまではまだ2ヶ月以上あるものの、お店ではたくさんのクリスマス用品やクリスマスのお菓子が見られるようになってきました。
日本でもよく知られているドイツのクリスマス菓子といえばシュトーレンでしょうか。このシュトーレン、長い間私の中での評価はかなり低いものでした。美味しいと言われるお店のものを食べても、別に…という感じだし、日本のクリスマスケーキやフランスのブッシュドノエルに比べると華やかさのかけらもない地味な見た目に加え、パンなのかお菓子なのかよくわからない中途半端さ。
どこをとってもイマイチだけど、クリスマス時期限定なのでとりあえず食べておくか、といった程度だったのです。
ですが、数年前ドイツ人の友人お手製のシュトーレンを食べた時、私のシュトーレンに対する評価は大きく覆されました。
生地はしっとりとしていて、中に入っているフルーツも多過ぎず少な過ぎず抜群のバランス。今まで食べてきたシュトーレンはなんだったのか…というほど衝撃的に美味しかったのです。
美味しくない、冴えない、とさんざん馬鹿にしてきてごめんなさい、とシュトーレンに謝りたくなったほどでした。
友人にレシピを聞いてみたところ、彼女のひいお婆さまが昔、ドイツで有名な製菓メーカーのDr Oetkerの料理学校で習ったレシピとのことで、当時ひいお婆さまが使っていたという年季の入った本からレシピの写真を送ってくれました。
写真のとおり、昔のドイツ語で書かれたレシピは全く解読不能でしたが、彼女が書き直してくれたレシピの日本語訳を以下に記します。
ドイツのシュトーレンのレシピにはイースト生地で作るものなど色々な種類ありますが、友人曰くGhee(ギー)と言われる牛脂の一種を使うことのがこのレシピのポイントだそう。ギーは日本でも手に入るようですし、その他の材料はわりと身近なものばかりなので、よろしければぜひお試しください。
この分量で大きなシュトーレン1個分ですが、出来上がりはかなり巨大なので、2個に分けて焼くのもいいかと思います。
焼き上がった後、食べ頃になるまでには3-4週間の熟成期間が必要ですので、クリスマス時期に味わうには10月中に焼くのがおすすめです!
シュトーレン
<材料>
小麦粉 500g
ベーキングパウダー 大さじ1と1/3
砂糖 200g
バニラシュガー 大さじ1
ラム酒、レモン果汁 各少々(小さじ1-2程度)
ビターアーモンドエッセンス 少々(4-5振りほど)
ナツメグパウダー 小さじ1/3程度
カルダモンパウダー 小さじ1/3程度
卵 2個
バター 125g
ギー 50g
水切りしたクワルク 250g
干しぶどう 125g
小粒の干しぶどう 125g
スライスアーモンド 125g
レモンピール 50g
溶かしバター50gと粉砂糖50gを混ぜたもの(焼き上がった後に塗る)
クワルクとは、ドイツのフレッシュチーズの一種で、ヨーグルトとクリームチーズの中間のような乳製品です。これはクリームチーズや水切りしたヨーグルトで代用可能です。入れるドライフルーツは元のレシピは普通の干しぶどうと小粒の干しぶどうが各250gですが、全て同じ干しぶどうでも可能ですし、好みで他のものに変えても美味しくできます(私は一部をクランベリーやアプリコット、オレンジピールに変えたりしています)。
<作り方>
1、小麦粉とベーキングパウダーをよく混ぜ、ふるっておく。ふるったかたまりの中央にくぼみを作る。
2、砂糖、スパイス、卵を1の穴の中に混ぜ入れ、全てが混ざるまでよくこねる。
3、生地の上によく冷やしたバターを小さな塊にして乗せ、細かくしたギーと水切りしたクワーク、ドライフルーツ、アーモンドものせる
4、フルーツと生地をよく混ぜ、生地につやがでるまでこねる。ドライフルーツはなるべく生地の中に入るようにまとめる
5、生地をまとめ(高さがでるようにまとめると出来上がりがきれい)、175度に予熱したオーブンで60-70分焼く。
6、焼き終わったら、すぐに溶かしバターを粉砂糖を混ぜたものをはけで表面に塗る。その上に粉砂糖(分量外)をたっぷりかける。
7、冷めたらアルミホイルできっちり包み、ジップロック等に入れて冷暗所で保存する。3−4週間後からが食べ頃。
Posted by マイヤー 智栄
マイヤー 智栄
▷記事一覧東京都出身。2010年よりドイツ、マインツ在住。
ドイツ人の夫と息子、2匹の猫との5人暮らし。