PANORAMA STORIES
マントおばさんのサンシーお預かり日記 Posted on 2022/08/18 マント フミ子 修復家 パリ
辻家のミニチュアダックス、サンシこと、三四郎くんをお預かりすることになりました。
ムッシュの日本滞在が少し延びる、とのことで、兼ねてからときどきお散歩をしていた私が、ジュリアさんの元にいるサンシーを迎えにいくことになったのです。
ジュリアさんの家の玄関から、なんの疑いもなく、トコトコと出てきた三四郎くん。私の顔を見て、ん?と一瞬立ち止まり、ゆっくり近寄ってきたのが印象的です。
ジュリアさんから、このひと月半の報告を軽くうけて、パリにある私の自宅に。道中、サンシーはクンクン落ち着かない様子でしたが、パリに着くと、記憶を少しずつ取り戻すかのように道を歩き、たまに来ていた私の自宅に入ると、おもちゃを追って走り回り始めたのでした。
これから、ムッシュが帰るまで、どうぞよろしくね。
少し痩せたサンシーに準備していたおやつをあげて、水を飲ませ、夏前、よく一緒に歩いていた芝生の広場まで行ってみることにしました。
ジュリアさんと毎日森に通っていたサンシー。筋肉もつき、すっかり凛々しいお兄ちゃんになったけれど、都会でリードをつけてのお散歩は久しぶりの様子。
歩かなくなってしまって、道に寝そべるサンシー。すれ違う人たちにクスクスと笑われてしましました。
腰を落とし、サンシーの高さに近づいて名前を呼ぶと嬉しそうに走ってくるので、それの繰り返しでなんとか、目的の芝生広場までたどり着いたのでした。
夏休み終盤に差し掛かったパリは、すでに芝生の上に枯葉がたくさん落ちています。落ち葉を一枚ずつクンクンしながら、ここでもまた、記憶を手繰り寄せるように芝生の上を進むサンシー。彼の短い人生において、このひと月半の合宿体験は楽しいと不安が入り混じっていたことでしょう。
途中、開いているカフェを見つけたので、ゆっくり休憩をして帰宅。
サンシーとマントおばさんの1日目は無事に終わろうとしています。
サンシー、少しずつ、パリの生活を思い出そうね。
さあ、ちゃんと寝られるかしら?うちでのお泊まりは初めてなので・・・どうなることでしょう。
ムッシュへのご報告も兼ねて、また、ここにお預かり日記を書いていきたいと思います。
Posted by マント フミ子
マント フミ子
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修復家。岡山県出身。在仏30年。フランスに暮らしはじめ、アンティークの素晴らしさに気づく。元オークション会社勤務。現在はパリとパリ郊外の自宅にて家具やアンティーク品の修復をしている。